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2015年1月26日 (月)

「ビッグ・アイズ」

Ge  60年代にモダン・アート界で大きなブームを巻き起こし、その後思わぬ一大スキャンダルへと発展した絵画ビッグ・アイズ・シリーズを巡る画家夫婦の実録映画。
 とはいいながらも、そんなことは全く知らなくて、ビッグ・アイズ=ベム(BIG EYS MONSTER)のことだと思っていた。
 っつうか、大きな目を描く画家といったら、日野日出志しか知らないよ。
 1958年。離婚を決意したマーガレットは、幼い娘を連れて家を飛び出し、生活のためサンフランシスコで似顔絵描きを始める。
 彼女はそこで口が上手く社交的な男性ウォルター・キーンと出会い、結婚する。
 マーガレットの描く瞳の大きな子どもの絵が、ひょんなことから世間の注目を集めるようになるが、ウォルターはそれを自分の絵と偽り売りまくる。
 マーガレットはそれに対して抗議をするものの、絵は描けないが商売上手のウォルターにまんまと言いくるめられてしまう。
 以降、マーガレットはゴーストライターならぬゴーストペインター(?)として描き続けることになるのだった…。
 監督はティム・バートン。
 彼の実録物といえば「エド・ウッド」を思い出す。
 2014年の話題の一つに佐村河内氏の事件があったが、この手の話って世界中どこにでも転がっているんだなあ(笑)
 この映画の場合、いくらアメリカといえども1950年代は女性の進出が一般的でないことが前提であり、だからこそ、旦那のような人がいるのかもしれない。
 映画の中では一見悪者に見えるウォルターだが、彼はやっていることに自覚がないわけで、だからこそ困ってしまう。
 そして、画家志望なのに絵を描けない、そのトラウマ的なものが妻の絵を売っていくうちにいつのまにか自分が描いているように思いこんでしまう。
 それはまるで、「シザーハンズ」や「バットマン」「エド・ウッド」などの映画に出てくる、どこか心に抱えている主人公と同じようなものであり、時々垣間見えるホラーな演出も、その意味では、この映画は良くも悪くもティム・バートンの映画であることは言うまでもない。
 最後の裁判シーンは緊迫感より滑稽。
 そもそも本人が描いたかどうかなんて調べる方法なんて1つしかないわなあ。
 出演はエイミー・アダムスとクリストフ・ヴァルツ。
 エイミー・アダムスってもうええ年なんだけど、まだまだ若く見えるのが不思議だ。
 無茶苦茶面白い映画かといえば、残念ながらそうではない。
 極めて小品。
 何だかんだ言っても、2014年の佐村河内氏やSTAP細胞騒ぎの方が遙かにインパクトがあるから仕方ないかもね。

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