「ぶどうのなみだ」

父が遺した葡萄畑と小麦畑を継いだ兄弟。
兄はワインを作るために葡萄を作り、弟は小麦を作っていた。
兄は色々あって田舎に帰ってきている。
そこにキャンピングカーでやってきた女が兄弟の畑の近くで穴を掘り始める。
さらに彼女は町の人間とも仲良くやりはじめる。
登場人物は、それぞれ色々な事情を抱えているわけ。
そして、その事情っていうのが意外に重たい。
ところが、彼らを取り巻く状況がかなりファンタジーな感じなのだ。
よくあるよね?
個性的な人間が集まっていて、ちょっと変わっているけど実はいい連中みたいな。
そんな連中が「不思議な国のアリス」のお茶会みたいに食事したり、楽器で演奏しながら歩いたりしているのだ。
最初は日本じゃないどこか似ている世界の話なんだろうなあと思っていたけど、実はそうでないことがわかってくる。
そのため、かなり違和感を感じてしまうのだ。
このバランスの悪さが最後まで続くため、ほっこりもしないし癒されもしない。
むしろ、演出が鼻についてしまうのだ。
主演の大泉洋は悪くないし好演なんだけどねえ。
そういえば、監督の三島有紀子は、「しあわせのパン」の時も微妙だったけど、これが作風なのかな。
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