「ブルージャスミン」
実はウディ・アレンを知ったのは「月曜ロードショー」で「スリーパー」を見た時で、その時は。この男がどういう映画界でどういうポジションにいるかはわからなかった。
そうこうしているうちに、彼の映画が面白いと思うようになり、新作はとりあえず観にいくようにしている。
ウディ・アレンは何も知らなければ単なるきもい男でしかないのだが、映画界では才能あふれる人物であり、そのせいなのかどうかは知らないが、女性にもモテモテだ。
さらに起用する女優も美人が多い。
正直、スカーレット・ヨハンセンの起用は、「アベンジャーズ」のブラックウィドウと同じくらいセンスの良さを感じた。
そして新作のヒロインは……って言うとケイト・ブランシェットを初起用。
う~ん、ケイト・ブランシェットって「エリザベス」とか見ている分には怖いだけで色気を感じたことはない。
そう思うと同じケイトでも、ウィンスレットの方がムチムチして(←ここ重要)、妙な中年女の色気があっていいんじゃない?
というか、彼女が日本人なら熟女AVメーカーであるマドンナあたりで看板女優だよ。
ところが、この映画でのブランシェットはそれなりの色気もあって、ええ感じである。
富豪との結婚生活が破綻し、妹のアパートに転がり込んできたヒロイン(ケイト・ブランシェット)が、再出発をしたいものの、贅沢癖が抜けず、ぼろぼろになっていく様子を描いている。
ウディ・アレンの映画としては久しぶりに面白い。
とにかく人が壊れていくのと、自分の都合のいいように考える人間の描き方が抜群!
そしてこの手の話は、とことん暗くなっていきそうだが、そんな展開にならないのは、語り口のうまさで、そもそもヒロインはかわいそうだけど自業自得なとこもあり、痛々しいけど滑稽でもある。
そして、演じるケイト・ブランシェットが、怖い雰囲気がええ感じに出ているのだ。
その意味では彼女の起用は正解かも。
「ミッドナイト・イン・パリ」といい、ウディ・アレンも年とってさらに洗練されて、これからも楽しみだったりするのだ。
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