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2014年4月15日 (火)

「ROOM237」

Room237_2  1980年12月に封切られた1981年の映画は前年正月映画が「007/ムーンレイカー」、その翌年が「レイダース」であることを考えると、ここぞとばかりのシリーズ物がない。
 「帝国の逆襲」の興奮が冷めないため似たような雰囲気だからといって、うっかり「ブラックホール」を観にいってしまった人もいるだろうが、もう間違いなく1981年の正月映画の話題作は「シャイニング」だ。
 何しろ名匠スタンリー・キューブリックの新作と聞いて観ないわけにはいかない。
 冒頭の自分が飛んでいるような感覚になる空中撮影。
 当時としては珍しかったステディカムの撮影。
 ジャック・ニコルソンの怪演。
 何もしてなくても怖い顔のジュリー・デュバル。
 色々な意味でも「シャイニング」は面白かったと思う。
 そして「シャイニング」には天才キューブリックが仕掛けた様々な謎が隠されているといわれる。
 この映画は「シャイニング」のメイキングではなく、作品を愛するあまり深読みしている人達による独自の 分析と推理をもとに解き明かした驚愕の秘密を開陳していく「シャイニング」徹底解剖ドキュメンタリーだ。
 画面に何気なく映り込んでいる粉の缶詰やスキーヤーのポスター、ダニー少年が三輪車で走り回っているカーペットの模様。
 それらには意味があり、ナチによるホロコーストや、NASAの壮大な陰謀を知らせるためのものである。
 そんなアホな!とツッコミを入れたくなるようなことを大真面目に扱っている。
 深読みもいきすぎるともっともらしさが出てくる典型的な例である。
 もう半分笑いながら観ているしかないのだが、中には妙に説得力があるものもある。
 結局、「シャイニング」大好きな人達が大真面目に深読みして遊んでいるのだ。
 監督はロドニー・アッシャー。
 自分的には久しぶりに「シャイニング」の映像の一部を大きなスクリーンで観ることができたことに満足している。
 「シャイニング」を観ていなくても観れないわけでもないのだが、より楽しむには本編は必見である。

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