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2014年3月 3日 (月)

「ジョバンニの島」

Jobannni 父、祖父と一緒に、北方四島の一つである色丹島に暮らしている10歳の淳平と7歳の寛太の兄弟。
 1945年に太平洋戦争が終わり、ソ連軍が、択捉島、国後島、歯舞群島、色丹島
に上陸。
 淳平と寛太が通う学校にも兵士がやってくる。
 学校の教室はロシア人の子供が使い、住んでいる家も没収される。
 そんな状況で二人はロシア人少女と心を通わせるようになるが……。

 戦後の進駐軍=アメリカ人のイメージが強いが、ソ連もやってきているわけで、今問題になっている北方領土問題もそこに端を発している。
 話内容、そして萌えの要素が全くないキャラクターデザインから、学校の講堂や視聴覚室で強制的に見せられる教育映画みたいなものだと思ってい た。
 しかし、いざ観ると、骨太な話で意外に良かった。
 タイトルからわかる通り、「銀河鉄道の夜」をネタにしたところもあり、当然、誰がどうなるかのフラグが立ちまくりなのだが、それ程嫌みな展開にはなっていない。
 暗くなりそうな話をそうしなかったのは悪くない。
 この手の話は「火垂るの墓」みたいにとことん暗くなるがちなので。
 空襲も怖いけど、いきなりやってくる外国人の兵士も怖いであろうことを実感させられた。
 ロシア人少女と仲良くなるのだが、確かにロシア人の女性はかわいい。
 だけど、彼女たちにはロシアンタイマーが内蔵されており、25歳くらいから急
に太って醜くなってしまうのだ。
 後半のご都合主義っぽいところは残念だけど、まあ許容範囲内っつうことで。
 日本音楽事業者協会の創立50周年記念作品で何故この映画かよくわからないが、税金対策?
 原作と脚本は「北の国から」の杉田成道。
 監督は「アタゴオルは猫の森」の西久保瑞穂。
 声の出演 は市村正親、仲間由紀恵(B78-W59-H80)、柳原可奈子(B102-W87.8-H101.5)、ユースケ・サンタマリア、八千草薫、仲代達矢、北島三郎…とジブリアニメを思わせる豪華ぶり。
 そして彼らが意外に悪くなく、いやむしろ上手い。
 今の声優よりも遙かに良い。
 仲間由紀恵が15年ぶりに声優に挑むと聞いて、「劇場版機動戦艦ナデシコ」以来ってことになるわけだが、まさか当時、彼女がここまで出世するとは思わなかったよ。

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