「キック・アス/ジャスティス・フォーエバー」
「キック・アス」の続編。
前作がヒットしたので今回は拡大公開。
地方のシネコンでも上映してくれるのは嬉しい限り。
1作目から3年。
キック・アスをやめていたデイヴだったが、再び正義の心に目覚めて復帰!
元マフィアのヒーローであるスターズ・アンド・ストライプス大佐と共にヒーロー軍団ジャスティス・フォーエバーを結成。
前回の戦いで父を亡くしたヒットガールことミンディは、父の親友マーカスに引き取られ、彼からヒット・ガールを封印し、普通の高校生として生きるよう約束させられる。
一方、キック・アスに父を殺され復讐に燃えるレッド・ミストは、マザー・ファッカーと名を改め、世界中から一流の暗殺者を集めて悪党軍団を組織し、至る所で悪行三昧。
やがて彼らの戦いが街を巻き込んだものになっていく。
1作目を観た人々が期待するのはヒットガールの活躍であることは言うまでもない。
子供なのに無敵のキラーマシーン。
相手を倒すのに全くの迷いなし。
このギャップが面白いのである。
ところが、続編はあまり戦わない。
等身大高校生として悩んでいる時間は長いのだけど、そんなのは誰も期待していない。
っつうか、自分探しをしていたら他のアメコミのヒーローと何ら変わらない。
一応、バトルシーンはあるのだけど、全くキレがない。
やっぱりヒットガールの無双の戦いぶりを期待していたのに残念。
全体的に暴力とユーモアのバランスが悪く、痛快さが欠けている。
ただでさえ、マザーファッカーのやっていることや目的が頭悪いのに、さらにジャスティス・フォーエバーというヒーロー軍団も自意識過剰な正義中毒集団。
まあ確かに正統派アメコミヒーローのアンチテーゼと言われればそれまでだけど、見せ方がうまくない。
続編に面白いものなしとは言われるけど、ここまで落ち込むとは。
やっぱり監督が変わったのが原因か?
3作目あるなら今回の監督のジェフ・ワドロウは続投させずに、マシュー・ヴォーン復帰を願う。
ヒットガールのクロエ・グレース・モレッツはすっかり子供じゃなくなっているのは仕方ないとはいえ、とりあえずかわいいからOK。
一方、スターズ・アンド・ストライプス大佐を演じるジム・キャリーは全くの無駄使い。
こうやって考えると1作目は奇跡の1本であり、2作目は鬼籍の1本なんだな。
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