「地球防衛未亡人」
1980年代。
大学のサークルなどで自主映画は8ミリフィルムで作られていた。
ビデオカメラはまだ使い物にならないし、16ミリフィルムは経費がバカ高い。
選択肢はなかったのだ。
中には、商業映画と同じようなクオリティを目標に、商業映画ではできないような内容の作品を作る人がいた。
それは結局、グロいホラー映画や無駄に凝ったSF映画であり、それでいて商業映画ではやらないようなネタ、例えば誰もがわかっているけどやらないネタや、あぶないタブーネタなどを盛り込んだりする。
いわゆる自主映画中二病ってやつだ。
「地球防衛未亡人」
タイトルだけで出オチ感満載だ。
この手のタイトルだけでウケを狙うのもありがちだ。
元芸者で未亡人でもある地球防衛軍のエースパイロットが、夫の命を奪った宇宙怪獣に挑む。
懐かしの70年代テイストあふれる特撮に、領土問題や原発ネタなどを盛り込んでいる。
そして素人のフィルム編集でありがちな、会話が終わると出てくる妙な間など。
あ~懐かしい。
こういうイキリ立った自主映画が昔はあったんだよ。
ヒロインを演じているのが壇蜜(B85-W60-H89)で、役名がダン隊員。
「ウルトラセブン」のモロボシダン隊員役だった森次晃嗣に「ダン隊員」と言わせる。
こりゃあ面白い…って思っちゃうんだよなあ。
自分も学生時代なら面白がったけど、さすがにもうええ年なんで失笑ですよ。
この映画、低予算とか何でもありが売りみたいだけど、一番の売りは21世紀で、昔のイキがってる自主映画青年の復活だと思う。
河崎実監督、ありがとう。
でも毎回こんなのばっかはいやだな。
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