「麦子さんと」
アニメショップでアルバイトをしながら声優になることを夢みている麦子。
幼い頃に母は家を出てしまい、父の死後は、兄と2人暮らしをしている。
そんなある日、母親がいきなりやってきて同居することになるが、しばらくしてガンで死亡。
顔も覚えていない母親に対してわだかまりを持っていた麦子だが、納骨のために母の故郷に行く。
そこでわかったのは、母は自分と瓜二つで、町のアイドルであったことだった…。
ひょっとして「さすらい麦子」の実写映画化だと思ったの自分だけ?
いや知らない人が多いと思うんだけど、あったんだよ「少年マガジン」に連載していた漫画で、なんと里中満智子先生が描いていたんだよ。
ストリップの話でこれが意外にドキドキしたもんですよ。
それはともかく、
80年代にアイドル歌手を目指して上京するも挫折。
松田聖子の歌。
松田龍平。
これって「あまちゃん」とだだかぶりじゃん。
タイミング悪すぎ。
公開時期が年末で、総集編や紅白で「あまちゃん」一色の時期だとどうしても比較してしまう。
だけど、これはこれで面白かった。
ヒロインが声優を目指しているアニオタというのが、あまりにもリアルで痛々しい。
まあ確かに「声優?凄い。何かやってみせてよ」と言われて人前でやってみると、単にアニメの物真似をしている痛い奴にしか思えない(笑)
彼女の母親が80年代に聖子ちゃんみたいなアイドルを目指していたので正に蛙の子は蛙、ただ声優というのが今の時代の流れか。
いきなりやってくる母親は空気が読めないところがあり、自分がサイン入りコミックを捨てられたら間違いなく追い出します(断言)
この映画が染みてくるのは自分が家庭を持ってから、もしくは持てる年頃になってからであり、わけもわからず知ったかぶりの若い頃を越えて、年とって自分が親の言うことや周りの言うことが間違っていないことを知り出すと、この映画のヒロインと彼女の母親の気持ちがよくわかってくる。
しかし、それを知った時に親はいない時が多くて、自分が子供に同じようなことを言って煙たがられる。
その繰り返しなわけですよ。
主演は堀北真希(B78-w58-H83)。
アニオタでこんなかわいい女の子がいたらモテモテだろうなあ。
監督は「純喫茶磯辺」「さんかく」「ばしゃ馬さんとビッグマウス」の吉田恵輔。
この人の監督作品は滲み出る面白さと感動があって良い。
劇中アニメーションはプロダクションIGが担当しているらしいので、これ目当てで観にいく人も多いかも…って自分なんだけどね。
このアニメの全長版も作ってくれないかな。
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