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2013年12月31日 (火)

「武士の献立」

Bushikon イメージ的に侍は人を斬ったり、切腹したりしているイメージがあるが、江戸時代はそんな無法状態であるわけでもない。
 刀は持っていても使うことは滅多にない。
 お城勤めは色々な仕事があり、それは現在の会社勤めとあまり変わらない。
 侍とサラリーマンの根本はあまり変わらないのだ。
 この映画に出てくる侍は主君家族の食事をまかなう仕事をしており、包丁侍と言われている。
 人を斬らずに肉や野菜を切るのだ。
 加賀藩の料理方である舟木伝内が息子の嫁にと連れてきたのは、確かな料理の腕と舌を持ちながら、気の強さから一年で離縁された春だった。
 伝内に懇願されて二度目の結婚を決意した春だったが、伝内の跡取りで夫となる安信は料理方の仕事を恥だと思っており、全くやる気がなかった。
 彼よりも4つ年上の春は必死になって夫に料理を教え、盛り立てようとする。
 ちょっと前に「武士の家計簿」もあったり、侍も生きるためには大変であることを実感。
 思った仕事につけることができずに、やさぐれているのは、今の会社でもよくあることで、これは昔も今も変わらない。
 与えられた仕事はやらなくてはいけない。
 無謀な夢を追ってしまおうとすることもあるが、結局落ち着くところに落ち着くのが妙にリアルだ。
 理不尽なことは今も昔も同じだ。
 江戸時代の話とはいえ、現代社会にも通じるものがあるので、観ていて大変面白い。
 この映画に出てくるできた姐さん女房は実際には少ないだろうけど、男には理想だろうなあ。
 出演は上戸彩(B82-W58-H84)、高良健吾。
 今風の上戸が時代劇ってどうよ?と思ったがそんなに悪くない。
 むしろ共演の成海璃子(B79-W60-H87)の方が浮きっぱなしだ。
 監督は「サラリーマン専科」や「釣りバカ日誌」の朝原雄三なので手堅い演出。
 ただ食べ物がメインの話なのにあまり美味しそうに見えない。
 やっぱり、森田芳光なんだろうけど…いや言うまい。

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» 『武士の献立』 [cinema-days 映画な日々]
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