「キャプテン・フィリップス」
2009 年、ソマリア海域で、海賊襲われたコンテナ船。
船員の救出と引き換えに海賊の人質となった船長。
海軍特殊部隊ネイビーシールズによる救出作戦。
果たして船長は助かるのか?
実際の事件を元にしているので結果はわかっているのだが、全編緊張感と緊迫感が途切れない。
大変面白い。
映画に出てくる海賊は悪いけど憎めない奴が多いが、この映画の海賊は本当に悪い。
しかし、彼らにも海賊をやらなくてはいけない事情もあり、複雑だ。
何が怖いかというと海賊との話し合いがほとんど成り立ってないことで、これはもう最近の映画でジャンルとしてある宇宙人襲来物と変わらない。
船を襲うのはたった4人、されど船には武器はない。
元特殊部隊のコックだっていないのだ。
海賊行為がやがてアメリカ海軍まで巻き込み国家的な大騒ぎになっていく。
明らかに海賊4人の負けフラグが立っているのだが、されど人質という最大最強の切り札がある。
海賊といっても屈強な連中ではなく、明らかに栄養不足の痩せっぽちなのだが、それ故に切羽詰まったものがあって何をやらかすかわからない怖さがある。
果たして撃つかうたないか、どちらが先か。
極限状態が観ていてひしひし伝わってくるのだ。
監督がジェイソン・ボーン・シリーズのポール・グリーングラスなので、緊迫感と緊張感の演出はお手の物。
しかし、手持ち撮影で細かい演出なので、酔ってしまうこと間違いなし。
チケットを買う時に思い出して、後ろの席にして正解。
それでもいつもに比べたら随分見やすい方だし、一応船に乗っている感覚は味わえるってことで。
主演のトム・ハンクスの熱演は最後なけるが、海賊のリーダー役のバーカッド・アブディが、さらに凄い。
本物の海賊を連れてきたのか?とおもうくらいの大迫力演技だった。
とりあえず、「ワンピース」を読んで海賊がかっこいいと勘違いしている若い人には是非とも観てもらいたい。
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