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2013年10月16日 (水)

「トランス」

Trance 白昼のオークション会場から、ゴヤの40億円の名画を奪れた。
 盗んだ犯人の中には競売人のサイモンもいた。
 しかし、計画とは違う行動をしてしまい、ギャングのリーダーに絵を渡さず抵抗し、逆に殴り返される。
 それがきっかけで、名画の隠し場所を思い出せなくなってしまうサイモン。
 催眠治療で記憶を取り戻させようとするのだが、彼の記憶は幾つもに分かれていた。
 さらに、担当の女性催眠療法士にも何か隠している様子があり、それぞれの嘘と秘密にまみれた思惑が入り乱れる…。

 正直、記憶喪失ネタって、今更な感じというか、困った時の強引な盛り上げ手段で、昔の少女漫画はもちろん、韓国ドラマの常套手段だ。
 そのため、余程うまくやらないと陳腐な展開になってしまう。
 この映画の場合、あえて記憶喪失というベタなネタを選んでいるのは、催眠状態にることが重要であり、当然、最後は現実か催眠状態なのかわからない展開にするためである。
 よくある「観ている人のご想像に任せます」ってやつだ。
 見終わった後、色々盛り上がるし、興味ある人ならもう一度観にいくかもしれない。
 まあ確かによくわからない箇所や色々な仕掛けが盛り沢山すぎて、1回ではわからないかもしれない。
 だけど、最初の名画を盗むまでの過程が面白いのだけど、後半あたりは催眠状態と現実が行き来しすぎて、もう何が何だか。
 種明かしの整理がうまくできていないので、現実味に乏しいのが残念。
 監督がダニー・ボイルなので期待したのだけど、スタイリッシュな映像にこだわりすぎて、話の面白さが伝わらない。
 主演は「ウォンテッド」のジェームズ・マカヴォイ。
 まあ一番の見所は共演のロザリオ・ドーソンの裸かな。
 
 

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