「ウォーム・ボディーズ」
さすがに飽きたっつうか、1年に何本ゾンビ映画作るんだっつうの!
そりゃあ、ゾンビ映画は基本設定が決まっているし、何でもありなので作りやすいというのがあるけど、ちょっと前にブラピの映画をファミリー映画と称して宣伝した映画が実はゾンビ映画だったばっかだよ。
だけど、おそらくゾンビ映画を禁止したところで、次はヴァンパイア映画ばっかになってしまうだろうなあ。
基本はゾンビからいかに逃げるかが多いが、仲にはゾンビの立場から目線の映画もある。
この映画は正にそれだ。
人間の女の子に恋した純情ゾンビ青年の一途で不器用な禁断の恋の行方を描いている。
お察しの通り、これはよくある恋愛映画のパターンなのである。
ただ違うのは片方がゾンビってことだけで。
恋愛下手の青年は普通でも苦労するのに、ましてやゾンビだったらどうするの?
顔色は悪いし、歩き方は変だし、うまく話せないし、人肉は食べるし、当然人間には頭を撃たれそうになるし、障害があまりにも多い。
この映画は、そんなゾンビ青年の不器用な恋愛の行方だけでなく、人間対ゾンビの大きな行く末までも描いている。
いやはや、アイディア倒れになるかと思いきや、きちんとした話展開であり、ゾンビ映画の形を借りた甘く切ない恋愛映画であり、大変面白い。
多くのゾンビ映画の売りである怖さは微塵もない。
怖いのは生命の危機だけでなく、「ふられたらどうしよう?」という恋する男子が誰も持つ失恋への恐怖の方が大きい。
さらに、彼女の父親に会う怖さも描かれているが、これも普通と違うのは、ゾンビだとお父さんに頭を撃たれてしまうので、その緊張感は半端ない。
出演は主人公の恋するゾンビを「ジャックと天空の巨人」のニコラス・ホルト。
まあ、ゾンビだろうが人間だろうがイケメンであることは大事だよ。
ヒロインには「アイ・アム・ナンバー4」のテリーサ・パーマー。
その他共演にロブ・コードリー、ジョン・マルコヴィッチ。
監督は「50/50 フィフティ・フィフティ」のジョナサン・レヴィン。
ごめん、ブラピのゾンビ映画より、こっちの方が遙かに良かったよ。
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