「キャプテンハーロック」
いつだったか、「キャプテン・ハーロック」が3DCGアニメになると聞いてネットにも映像が上がっているのを見て誰得?と思っていた。
そもそもキャプテン・ハーロックに限らず松本零士先生の漫画やアニメは時代の波に乗った70年代後半から1980年代始めまでがピークであり、それ以降は完全に時代とズレてしまっている。
そのため、近年の松本漫画のアニメ化は、キャラクターデザインこそ、原作の絵の再現ができるようになったが、話がイマイチであることは否定できない。
しかし、そうはいいながらも松本アニメのブームを体感している自分には見捨てることはできない。
特に「宇宙海賊キャプテン・ハーロック」は毎週楽しみに見ていたし、アルカディア号は今でもかっこいいと思っている。
あ、ちなみに自分が好きなのはTVアニメ版の方なんだけどね。
だからこそ、3DCGアニメで復活の話を聞いた時は不安が一杯なのである。
一方ではあれから30年以上も経過しているので、心に余裕も出てきたのも確かで、何が何でもTVシリーズが絶対でもないと思っている。
これもアメコミの映画化と同じで古典の領域に入っているため、現在の目線と技術でいかに映像化するのかが楽しみでもあった。
結論から言えば、意外に面白かった。
もし、キャプテン・。ハーロックを実写化したら…というよりリアルにしたらという考えを実現化してくれたところもあり、それはそれで面白く、こんな感じになるのかという面白さがあった。
特にヤッタランやケイは面白く、特にケイは松本女性をうまく昇華している。
ヤッタランがプラモデルを作ってないのは少し寂しかったが…。
アルカディア号は「銀河鉄道999」以降、前面にドクロマークの艦を今風にしている。
やっぱりTVアニメ版は人気がないのかと思うと悲しい。
話は かつて宇宙全体へと拡大を続けた人類が、地球へ帰還。
その居住権を巡ってカムホーム戦争が勃発!
そ んな中、“ガイア・サンクション”という統治機構が誕生し、地球を聖地と定めて立ち入りを禁止する。
それから100年、ガイア・サンクションに反旗を翻し、全宇宙に広域指名手配されたのがキャプテン・ハーロックだった。
なみに、この物語のハーロックは不滅の肉体を持っているという設定。
う~ん、「999」の時は限りある命を精一杯生きることを推奨してなかったけ?というのは置いといて、ハーロックを暗殺するために組織の若造がやってきたりして盛り沢山なのだが、やっぱり彼の名前は台羽正にしてほしかったなあ。
当然、マゾーンも出てこないけど、松本テイストに懐かしのサイバーパンクが出てくる前のスペースオペラの雰囲気もあって、ツッコミ所はあるけど、自分は好きだな。
これはこれで21世紀のハーロックでOK!
脚本に福井晴敏、監督は荒牧伸志。
CGがゲームっぽいのは、これは日本の方向性でピクサーみたいな感じはなのかもしれない。
肝心の声はさすがに昔通りというわけにはいかないが、ハーロックの声の小栗旬は悪くなかった。
三浦春馬はオリジナルキャラだから置いといて、ミーメに蒼井優(B80-W60-H88)、ヤッタランに古田新太と本職はいないがハズレなし。
もうちょっと頑張ればハーロック完全復活も夢ではないかも。
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