「嘆きのピエタ」
天涯孤独のはずだった借金取りに、母親を名乗る女性が現れた。
最初は疑ってかかっていた借金取りだったが、やがて母親と認め心を開いていく…。
韓国映画は手加減を知らないので、暴力シーンはとことん激しく、ホラーはとことん怖い。
恋愛は恋を阻む障害目白押し。
この映画に出てくる借金取りは、正に韓国版闇金ウシジマくん状態で、金が払えなければ障害者になっても払ってもらおうという徹底ぶり。
小さな下請けの工場で機械に手を挟んで怪我をさせたり、高所からつきおとすのに迷いなし。
そんな彼に母親と名乗る女性が登場する。
天涯孤独ゆえに守るものがないから借金取りマシーンとしての彼があるわけなのに、母親が出てたら情が深い人間になってしまう。
例えるならオナニーを覚えてしまった中学生のような、知ってしまったらやめられないって感じかな。
さらに、意外にあまえんぼさんなのが笑えてくる。
しかし、この母親の正体がわかってくると、手加減なしの韓国映画、実は愛情も手加減なしということわかって、正に衝撃的なのだ。
最後、何もかもわかった時に、え~普通ありえんだろ!…と思ったけど、ファンタジーだと思えばありかもしれない。
自分は嫌いじゃないし、むしろ面白いと思った。
出演はイ・ジョンジンと、チョ・ミンス。
チョ・ミンスが若い時の岸本加世子に無茶苦茶似てるんだよね。
監督はキム・ギドク。
色々な意味で後味悪いけど、決してつまらないわけではない。
本当の愛の映画は緊張感と緊迫感が混在しているわけやね。
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