「許されざる者」
随分前に映画化の話を聞いて、クリント・イーストウッド監督・主演で同じタイトルの西部劇あったよなあ…と思っていたら、リメイクだった。
え、それは無謀!
思った以上に悪くない。
その企画そのものが、許されざる者じゃないの?
そんなことを考えていたが、自分はオリジナル絶対主義ではないので、逆にどうやって映像化するのか興味があったので観にいった。
江戸幕府崩壊後の北海道。
人里離れた土地で子どもたちとひっそりと暮らす男は、実は徳川幕府の命を受けて志士たちを惨殺して回った刺客だった。
しかし、幕府崩壊後は逆に追われる身となっていた。
何とか逃げ切って10年余り、今や刀を捨てた生活をしていた彼だが、昔の仲間からの誘いで、賞金首の話を持ちかけられる。
一度は断るものの、経済的に生活が苦しいため、この話に乗る彼だった…。
結論から言うと面白い!
リメイクにろくなものなしというが、これは成功していると思う。
舞台を西部から開拓時代の北海道にしただけの焼き直しではなく、オリジナルの精神をちゃんんと理解して映像化している。
前から言っているけど、リメイクというのは、なぞるだけでもダメだし、今風にすれば良いというわけでもない。
大事なのはオリジナルの精神が生きていることであり、そうすれば時代や場所が変わろうが劣化コピーになることはない。
主演は渡辺謙。
いや~実にいい感じで、まあ彼にだったら斬られてもいいかなと思ってまいそう。
共演は柄本明、柳楽優弥、佐藤浩市。
柳楽君は、あの人は今状態だったが、どっこいちゃんと頑張っていた。
監督は「フラガール」、「悪人」の 李相日。
実はラストがちょっと微妙で、オリジナルみたいな感じを考えていた自分としてはちょっとがっかりだったりする。
だけど、そんな展開だって悪くないと思う。
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