「ムービー43」
何か勘違いしている人がいるみたいだが、おバカとか脱力系と言われる映画だから、つまらないわけではない。
くだらなくても笑えればいいのだ。
ところが、この映画は全く笑えない。
本当はくだらないとか言われていても、実は笑えるというのがパターンなのだが、この映画に関しては純粋につまらない。
正に時間の無駄。
全米ではその出来の酷さからほとんど話題になることもなく、ひっそりと公開され て大コケして、世紀の失敗作らしい。
もうそんな映画だから、つまらないは当たり前で誉め言葉になってしまっている。
しかし、どれだけ開き直ろうがつまらないものはつまらない。
スティーヴン・ブリル、ピー ター・ファレリー、ウィ ル・グレアム、ス ティーヴ・カー 、グ リフィン・ダン、ジェー ムズ・ダフィ、ジョ ナサン・ヴァン・タルケン、 エ リザベス・バンクス、パ トリック・フォーシュベリ、ブレット・ラトナー、ラ スティ・カンデッフ、 ジェー ムズ・ガンが、それぞれの1本ずつ演出して、成り立つオムニバス映画。
脚本家が大物プロデューサーに心温まるといいながら、下劣な話の企画を売り込む話を中心として、そのやり取りを含み、その企画の数々をオムニバス形式で12本のエピソードで見せていくという形式。
ブラインドデートでイケメンな男性に出会えたはいいが、彼の喉には金玉袋がぶらさがている話。
教育熱心が高じて息子に、学生時代の負の部分を教育する夫婦の話。
結婚を視野に入れてつきあっていた女性が、ウンコをかけるように言われる男の話。
スーパーのレジ係とと恋人のエロい会話が店内放送で流れる話。
カップリング・パーティに参加するアメコミのヒーローの話。
等身大の女性ヌードボディを再現した音楽プレイヤーiBabeの話。
恋人が初潮を迎えて大騒ぎの話。
アイルランドのこびと妖精を捕まえ金貨を手に入れようとする男
セクシーな美女とインテリ男のゲームがどんどんエスカレートしていく話。
公民権運動が高まる前の1959年、白人チームとの初の対戦を前に委縮する黒人チームに熱血コーチが発破をかける話。
恋人の飼っている猫の恐ろしい本性をアニメとの合成で描く話。
う~ん、どれもつまらない。
それでもアメコミとiBabeの話だけは比較的面白かったかな。
そしてこのどうしようもない映画に、ハル・ベリー、 ジェ ラルド・バトラー、リチャード・ギア、テレンス・ハワード、ヒュー・ ジャックマン、クロエ・グレース・モレッツ、エマ・ストーン、ユマ・サーマン、ナオミ・ワッツ、ケイト・ウィンスレット、デニス・クエイド…等々主役級の俳優が出演している。
ヒュー・ジャックマンなんか、首に金玉袋をぶらさげているし、ハル・ベリーは特殊メイクで顔もいじり、ビックリ人間大集合に出てきそうな巨乳になっている。
クロエ・グレース・モレッツなんか多感な年頃なのに、初潮でズボンを血だらけにしているとか、自分が彼女の親だったら出演させないよ。
大物男優や俳優がバカなことをやっているところに、この映画の面白さはあるのだろう。
と、言うかそれしかない。
そして彼らがウンコや差別ネタをやってるのが面白いのかもしれないが、それらはあまりにも捻りがなさすぎて笑えない。
結局、この映画は日本の予告編がかなりよくできており、あれはちょっと観たいかなと思わせてしまう。
まあ、だから観にいっちゃったわけなんだけどね。
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