「インポッシブル」
2004年のスマトラ島沖地震による大津波で被災した家族の奇跡の再会物語。
実話を元にした映画なので、ネタバレとかの問題ではなく、そこに至るまでをいかに描いているかがポイントだ。
そしてこの映画を作るのおいて避けられないと同時に見所である津波のシーンは、日本人にとっては辛いものがある。
正直、リアルタイムで津波を見ていたので気分が悪くなってしまった。
もちろん、ニュースでは上空からの映像だが、映画は被災した人の目線で作られているため、いきなりやってくる波や、それに巻き込まれた息苦しさがひしひしと伝わってくる。
さらにその後の生きているかどうかわからない家族への不安がのしかかってくる。
特に主人公の一家は、海外に来て巻き込まれたという設定。
言葉も通じない異国の地で震災に巻き込まれたら不安度はさらに増すだろう。
しかし、一方では外国人であるがために帰ればそれで終わりなのである。
現地に住んでいる人は、その後も余震に震えながら、何もかもなくしてこれからも生きていかなくてはならない。
おそらく、昔の日本人ならこの映画を観て、家族と再会して国外脱出するまでがドキドキハラハラのディザスター映画だろう。
しかし、今は他人事ではなく、さらに原発問題など、この映画以上に問題目白押しだ。
ひょっとしたら、この映画はまだマシな方だと思ってしまうかもしれない。
出演はナオミ・ワッツ、ユアン・マクレガー。
ナオミ・ワッツは、こんな映画でも胸を出してしまうとことに役者魂を感じた。
ユアン。マクレガーは父親役なのだが、このお父さん、子供2人を置いて妻を探そうとするのだけど、普通に考えたら言葉も通じない異国の地で小学校に行くか行かないかの子供を置いてくか?
せめて一緒に連れて行くのが普通だろう。
これ実話に基づいていたら、バカ親もたいがいだと思う。
監督は「永遠のこどもたち」のJ・A・バヨナ。
おそらく、時期が時期ならこの映画は絶対に日本では公開されない映画なんだろうなあ。
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津波で散り散りに公式サイト http://gacchi.jp/movies/impossible6月14日公開実話を基にした映画監督: J・A・バヨナ 「永遠のこどもたち」2004年12月。マリア( [続きを読む]
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