「コンプライアンス 服従の心理」
週末のクソ忙しいファストフードチェーン店に、警官を名乗る男から1本の電話が入る。
男は女性店長のに対し、女性店員に窃盗の疑いが掛けられていると告げ、捜査協力を依頼。
しかし、男からの指示は所持品検査から始まり、更にエスカレートしていく…。
俺俺詐欺とかひっかかる奴はバカだと思っていたけど、意外にコロッと騙されやすいのかもしれない。
後で考えればありえないと思うことも、その状況だと冷静な判断ができないかもしれない。
そこの心理をうまくついているのが詐欺なのだろう。
この映画は、米国の大手ファストフード・チェーン店で実際に起きた事件を基にしているらしい。
警官を騙る謎のイタズラ電話の狡猾な誘導によって、店長と窃盗の疑いを掛けられた若い女性従業員がえらい目に遭ってしまう。
特に女性従業員は裸にされるし、エロDVDのような屈辱をうけることになる。
そして、この映画が凄いのは、最初は見ている方も相手が本物の警官だと思ってしまうことだ。
女性従業員はパッと見、ビッチなところもあるので人の金とか盗んでそうなところがある。
そして途中で警官が怪しいとわかってくるのだが、次はそれでも従業員たちが巧妙に騙されるサスペンスに移行。
実は2段構えの構造になっているのだ。
ほとんど会話劇で密室劇なのに手に汗握る緊張感と緊迫感!
実は小規模公開なのに傑作!
出演はアン・ダウド、ドリーマ・ウォーカー。
監督はクレイグ・ゾベル。
実際に自分も相手が警官だと言われたら言うことを聞くかもしれない。
人間って雰囲気に弱いしね。
賠償金6億円は裸にされた女性の気持ちから考えたらわからないでもないが、店側も被害者でもあるんだけどね。
さすがにドッキリカメラの看板で済むような話でもなさそうだし。
一方では電話でここまでやれる犯人はもっとその才能を何かに生かせないものか?
正に才能の無駄使い。
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