「さよなら渓谷」
美しい自然が残る渓谷の町でひっそりと暮らす夫婦の隣に住む女が幼い娘を殺害して逮捕される。
ところが、容疑者である母親と夫が不倫関係にあったとの情報提供があり、夫に共犯の疑いがかけられる。
しかも、通報したのは彼の妻だった。
事件の取材を続けていた週刊誌記者が夫婦の過去を調べ始めると予想もしない事実が発覚する…。
「悪人」、「横道世之介」でお馴染み吉田修一の小説を映画化。
おそらく、今かつての赤川次郎くらい映画化ラッシュだと思うが、自分は未読。
最近は細かい字が読みにくいよ、いやマジで。
なかなかの傑作!
静かに淡々と進む中にも、人間のドロドロとした念みたいなものが伝わってくる。
その緊張感や緊迫感が全編に絶え間なく漂っている。
さらに、テレビのような親切さは全くないので、少ないセリフや動きから状況把握をしなくてはならない。
その断片的な情報から全貌が明らかになっていく。
もちろん、わからなくなりそうになると途中で週刊誌の記者が状況をさりげなくまとめてくれるんだけどね。
自然の美しさと人間の汚さのコントラストも良い。
出演は真木よう子(B83-W59-H83)、大西信満。
この映画はどう考えても真木よう子の一本勝ち!
実は自分は、彼女を不自然な巨乳女優としか思っていなかったのだけど、今回の鬼気迫る演技は良かったと思う。
監督は「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」「まほろ駅前多田便利軒」、さらには「ぼっちゃん」までメジャーからマイナーまで何でもこなす大森立嗣。
おそらく、今年の何らかの賞をもらうことは間違いなし。
« 「真夏の方程式」 | トップページ | 「インポッシブル」 »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 「A Film About Coffee(ア・フィルム・アバウト・コーヒー)」(2016.01.06)
- 2015年映画雑感(2016.01.05)
- 2015のダメ映画②(2016.01.04)
- 2015のダメ映画①(2016.01.03)
- 2015年日本映画ベストテン(2016.01.02)
この記事へのコメントは終了しました。
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 「さよなら渓谷」:
» [映画]「さよなら渓谷」(大森立嗣監督作品) [タニプロダクション]
新宿武蔵野館 座席位置 最前列中央 評点・・・☆☆☆★★★ 上出来の部類 以下、Facebookより転載 過日、新宿武蔵野館で、秋葉原事件をモチーフにした「ぼっちゃん」に続く大森立嗣監督の今年2作目「さよなら渓谷」を観ました。「パレード」「悪人」「横道世之介」と映画... [続きを読む]
コメント