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2013年6月14日 (金)

「言の葉の庭」

Kotonoha もう随分前に映画ファンの飲み会みたいなものに参加した。
 その時、どういう流れなのか新海誠の話になり、最初は作品論だったのが、後半は新海誠は童貞か否かで1時間くらい討論していた。
 何故、こんな話になったかというと、彼の作品があまりにも童貞の妄想臭い、良い言葉で言えばリリカルすぎるからだ。
 結局、結論は「限りなく童貞。できれば童貞でいてほしい」という意味不明なものとなってしまった。
 本人には大変申し訳ないと思っているが、これも酒の席の話っつうことでお許し下さい。

 靴職人になりたい15歳の高校生タカオは、雨が降るといつも学校をさぼって公園で靴のスケッチに熱中している。
 そんなある日、ビールとチョコレートを食べている27歳の女性ユキノと出会う。
 雨の日だけ会うようになった二人は、やがて心が打ち解けていく。
 そしてタカオはユキノのために靴を作ろうと決心する。

 前作の「星を追う子ども」がジブリのパクリみたいな話で、さらに初の長編があまりにもお粗末なのに、ひょっとして詰んでしまったかなあと心配していたが、今回は悪くない。
 やっぱり上映時間1時間以内がボロが出ないギリギリのラインか。
 人物画は微妙だけど風景は文句なしの美しさ。
 話展開もうまく練られているし、新海監督も大人になったなあと思っていたが、最後の展開が余りにも童貞をこじらせような感じで、全く成長してないじゃんと微笑んでしまった。
 いや成長してないんじゃなくて、これが新海誠の世界観であり完成形なんだろうなあ。
 この見ていてこっ恥ずかしいのが、彼の作品の色だろう。
 自分は好きだよ。
 普通だったらタカオとユキノってやっちゃうんじゃないの?と思ってしまうのが、もうすっかり荒んだ大人の証拠なんだろうなあ。
 何だかんだいって、話の運び方とか、今までと比べてもたもたしなくなっている。
 それに上映時間の短さも凝縮していると思えばありだと思えてきた。
 出演は入野自由と花澤香菜。
 変なSFより日常系の話の方が監督の作風に合ってる気がする。
 次回も思いっきり期待しまくりだ。
 
 

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コメント

上映時間1時間以内がボロが出ないギリギリのライン(笑)
ボロでついつい笑ってしまいました。やはり新海監督って長編に向いてないんでしょうかね。

でも、このシンプルな内容の話でここまで繊細な感情をこの綺麗過ぎるビジュアルで表現させたら、新海監督の右に出るものはいないかも。

そういう意味では、ジブリでもなく、押井&大友でもない、全く別のジャパニメーションの形と言えるのではないかと思ったりしてます。

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