「聖☆おにいさん」
「荒川アンダー ザ ブリッジ」は漫画も映画もアニメも面白くない。
やっぱり中村光の漫画は「聖☆おにいさん」が一番面白い。
いつかはアニメ化か実写化をすると思ったが、アニメ化になってしまった。
それもTVアニメかと思ったら意外にも劇場版だ。
東京 の立川でルームシェアをして暮らすイエスとブッダ。
二人が一緒にいることそのものが、宗教戦争に突入しそうなのに、あまりにも俗っぽい生活感丸出し。
聖人とリアルな生活感によるギャップ、そしてそれぞれの宗教や逸話にまつわる小ネタギャグがこの漫画の面白さだ。
アニメ化はこの基本をいかに守ってくれるかだけなのである。
普通にやってれば面白さは保証されているのだ。
しかし、期待していたのに残念ながらしこたまつまらない。
何故なら異様にテンポが悪いから。
基本的にこの漫画の面白さは、テンポの早い会話によるギャグなのである。
絵の雰囲気でほのぼの癒し路線と思いがちだが、実はかなりギュウギュウに詰まっている。
ところが、この映画は癒し・ほのぼの路線にしてしまい、またそれをゆったりした演出で見せているために、メリハリがついていない。
これはもう演出の失敗でしかない。
さらに、ブッダの額を狙う子供の話があまりにもくどい。
あれは一発ネタであって、それに時間を割くものではない。
仮面ライダーフォーゼのネタもくどい。
遊園地の入場料の「成人」と「聖人」を勘違いするネタなんか、字があってナンボであって聞いただけじゃわからない。
そこはうまくやってほしかった。
たかだか90分程度の上映時間が物凄く長く感じる。
声の出演はイエス役にの森山未來、ブッダ役に星野源。
自分は森山の方が上手いのかと思いきや、星野の方が芸達者で驚いた。
ただ、この二人も会話のテンポが悪い。
監督は「けいおん!」、「らき☆すた」の高雄統子。
期待していただけに明らかに大失敗。
次回があるなら違う演出に期待したい。
何かにつけて大失敗。
中村光の漫画の映像化は難しいのか?
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