「暗闇から手をのばせ」
身体障害者のケアに対しては昔に比べると随分と良くなっている。
しかしながら、テレビでは絶対に取り上げないのが、2つの下の世話だ。
小便・大便等の排出物、そして性欲の処理だ。
特に性欲は完全にスルー状態で、その手の関係の書籍でも触れていることはまずない。
身体障害者に性欲がないのか?と言えばないわけではないと思う。
そして健常者なら何らかの形で処理できることが、場合によっては難しい場合もあるのかもしれない。
この映画は身体障害者専門のデリヘル嬢となった女性の目を通して、様々な障害者たちの姿と彼女自身の成長を描いている。
楽そうだし、身体が動かないから怖くなさそう
主人公はそんな軽い気持ちで、この業界に入ってくる。
店長は、身障者の数の割には専門のデリヘルがないので独占状態と考えている。
客は全身タ トゥーの入った進行性筋ジストロフィー患者だったり、生まれつき両手両足に障害を持ち、ほとんど自由が利かないが、性格は妙に明るく。本番をさせてもらおうと必死の常連客、バイク事故による脊髄損傷で不具になり、若い女性から刺激を受ければ生殖機能が回復すると 信じた母親が連絡した青年……客は意外に多い。
時にはストーカーにラブホテルに監禁されたりして、死ぬような目にも遭うが、彼女はそれでもこの仕事を続けようとする。
あえて、触れない話題をネタにしているのは良いと思う。
実際、興味深さの点から前半は面白い。
後半はバイク事故による脊髄損傷で不具になった青年との話になってくるのだが、残念なことに極めて凡庸。
何かうまく良い話としてまとめようとした感じで残念。
もちろん、「色々な人をご紹介」だけだと映画として山もオチも意味もないので、こういう形になってしまうのかな。
主演の小泉麻耶(B88-W60-H88)が、顔は華がないがナイスバディーでびっくり。
「踊る大捜査線」に出ていたそうだが全く覚えがない。
こんな娘が風俗にいたら、そりゃあ指名されるかも。
役柄で裸になるかと思いきや、乳首とかは出さないので、それを期待している人は、ご愁傷様。
監督の戸田幸宏はドキュメンタリー映画出身だそうで、自ら取材した内容を元に脚本を書いて監督したらしい。
この映画を観て「くちづけ」を観ると、また違ったものを感じるかも。
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