「死霊のはらわた」(2013)
ホラーの場合、末期は何が続編でリメイクかよくわからなくなってしまう。
しかし、どんなものでもオリジナルがあってこその、続編やリメイクである。
「死霊のはらわた」は、これでもかというくらい惜しみなく残虐であるがそれでいてどこかユーモアがある。
監督のサム・ライミはこの映画でマニアに注目されることになるが、どちらかというとホラー専門監督のイメージが強く、まさか彼が「スパイダーマン」を監督し、一躍一般人にも知られるようになるとは当時誰が考えただろうか?
彼の名前を世に知らしめ、原点である「死霊のはらわた」がリメイク。
サム・ライミとブルース・キャンベルが自ら製作なので、公認と言っていいかもしれない。
話はオリジナルよりももっともらしくなっていて、特撮は当然昔より良くなっている。
正直、ホラーなのにあまり怖くないのだが、自分は怖がりなのでむしろ良かった。
それよりも、照明を含む絵作りがかなり上手いので、その意味では面白いと思う。
オリジナル原理主義の人は否定するかもしれないが、ここ最近は「宇宙戦艦ヤマト2199」の例もあって、比較するのではなく同じテーマで別の描き方をしていると思っている。
そう考えると、このリメイクは悪くないと思うし、むしろこんな解釈もありかなと感心してしまうのだ。
出演はジェーン・レヴィ、シャイロー・フェルナンデス、ルー・テイラー・プッチ……と聞いても、自分はわからない人ばっかり。
さらに監督のフェデ・アルバレスはウルグアイの人で、これが長編初監督であり、ハリウッド・デビューらしい。
そんな新人監督起用ってどうよ?と思ったが、意外に将来何度目かの「スパイダーマン」を演出している可能性もあるかもしれない(笑)
タイトルを「死霊のはらわた」にしているのは良かった。
昨今だと変な副題がつくのは定番なので、この日本語タイトルは英断だと思う。
今風のラノベっぽくすると「俺の妹がこんなに怖いわけがない」になってしまうんだろうなあ。
« 「劇場版 STEINS;GATE シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ」 | トップページ | 「モンスター」 »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 「A Film About Coffee(ア・フィルム・アバウト・コーヒー)」(2016.01.06)
- 2015年映画雑感(2016.01.05)
- 2015のダメ映画②(2016.01.04)
- 2015のダメ映画①(2016.01.03)
- 2015年日本映画ベストテン(2016.01.02)
この記事へのコメントは終了しました。
« 「劇場版 STEINS;GATE シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ」 | トップページ | 「モンスター」 »
コメント