「17歳のエンディングノート」
不治の病をネタにしている映画は多い。
特に韓国映画は病気と生き別れは、話を盛り上げるマストアイテムだ。
日本映画も恋をすると死ぬ病気とか、わけのわからないものまで出てきている。
そして、若い時はこの手の映画はへへっと鼻で笑っていたが、年取ってくると、体力も落ちてくるし、ガタが来るので、他人事ではない。
人間ドックの結果が真剣怖い。
さらに親が色々な意味で危険な状態なので、病気で死ぬということが身近になってきている。
だからこそ、今は病気ネタの映画を真剣に考えて観てしまうのだ。
この映画は、不治の病で余命9か月の少女が、残りの人生でしてみたい事柄を実行していく中で予定外の恋に落ち、生きる意味を見いだしていく……というもので、確かに十代で死ぬとか言われたら凹むどころか、やさぐれるのは当たり前。
そうでなくても、十代はつまらないことで落ち込んだりひねくれたりしているのだから。
この映画の主人公もやりたいリストを作って達成しようとしている。
いわゆるエンディングノートってやつだ。
実はエンディングノートを実行できる時はまだましな方で、末期だとそういうこともできなくなってしまう。
そして、意外にどうしようもないのが恋愛で、好きになったところで虚しくどうすることもできない。
何しろ恋愛は予想以上に体力がいるのだ。
正直、映画としては、いわゆる難病ネタであり、取り立てて珍しいものはない。
TO DOリスト=エンディングノートも、日本のドキュメンタリーの方が生々しい。
ただ、昔と違い自分の見方が変わってしまったこと。
それも病気で死ぬ少女ではなく、周りの家族に感情移入していることが意外だった。
監督は「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」の脚本のオル・パーカー。
主演はダコタ・ファニング。
すっかり、大人顔になってしまったけど、うまく子役から移行できて良かった。
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