「チキン・オブ・ザ・デッド/悪魔の毒々バリューセット」
「トロマの逆襲2013!」と題した企画上映は、個人的には「悪魔の毒々モンスター ノーカット無修正完全版」だけがお目当てだったけど、この企画のメインはやっぱり、トロマの比較的最新作…といっても2008年の映画である「チキン・オブ・ザ・デッド/悪魔の毒々バリューセット」なので、観ないわけにはいかない。
旧作と新作を合わせる話題作りは企画としては成功かもしれない。
新しい世代には新鮮だし、かつてを知る人には懐かしさと、トロマがまだ健在であることを知らせるには良いと思う。
話は、先祖たちが眠る墓地跡にフライドチキンの店ができたのだが、先住民の呪いによって、チキンを食べた客たち が次々とゾンビやモンスターとなって人々を襲い始める…というもので、それに歌って踊るミュージカルとオッパイがブレンドされる。
相変わらず下品でしょうもない笑いがテンコ盛り。
トロマはまだまだ死んでない。
昔も今も変わらない。
いや、もっというと今の方がダメになっている気がする。
ど~考えても「悪魔の毒々モンスター」の方が面白い。
どちらもしょうもない映画には違いないが、「悪魔の毒々モンスター」の方が勢いがあったし、結果的にZ級映画のカルトになっただけだと思う。
しかし、「バリューセット」の方は計算ずくで狙っているところがあり、危うい面白さがない。
それにギャグも少しもたついている。
基本的にトロマ映画は、演劇的というかコントを映画にしているような感じであり、どちらかといえば、映画を観るというより、ショーパブ感覚なのかもしれない。
監督はやっぱりロイド・カウフマン。
この手の映画は寛容さが必要だけど、上映中に「俺はわかってるんだぞ」みたいな感じでバカ笑いしている奴は死ね!!
そして、これを真似る新しい世代の自主映画も出てくるんだろうなあ。
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