「愛、アムール」
いくら怖いといっても、ゾンビや宇宙人が実際にいるわけではない(と思う)
だからどれだけ怖い思いをしても、映画が終わったらサクっと忘れることができる。
しかし、年を取ることや死ぬことに関しては、誰しもいつかは経験することであり、現在の科学では避けることは不可能である。
年齢と共に体力は落ちてくるし、記憶力は低下するなかり。
へたしたら満足に動くことさえできないかもしれない。
そして、老いていく本人も辛いが、周りの人間はもっと辛い。
介護は必要だし、最悪の場合は意志の疎通さえもできなくなってしまう。
肉体は本人なのに、精神は全く別物になってしまう。
それでは他人と同じである。
しかし、だからといって見捨てることもできない。
終わる時は死ぬ時という何ともいえない地獄なのだ。
この映画は、長年にわたって連れ添ってきた老夫婦が、妻の病を発端に次々と出てくる果てしない問題にいかに向き合い、決断するかを描いている。
いや、もうあまりにもリアル=全く救いがないということであり、へたなホラー映画より遙かに怖く気分がブルーになってしまう。
そしてその感情は年を取れば取るほどひしひしと感じるのだ。
確かにこの手の話にハッピーエンドは全くない。
静かだが確実に近づいてくる恐怖と戦わなくてはならないのだ。
さすがに「ファニーゲーム」や「白いリボン」のミヒャエル・ハネケが監督だけあって、気分を滅入らせる映画を撮らせたらピカイチであることを改めて認識。
出演はジャン=ルイ・トランティニャンと、エマニュエル・リヴァ。
エマニュエル・リヴァは年の割には良い形の乳なんだわ~…って結局、そこなんよね。
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