「ジャンゴ 繋がれざる者」
何故かクエンティン・タランティーノの映画が公開される時になると、映画雑誌や映画ファンが大騒ぎだ。
しかし、前から思っていたことだが、クエンティン・タランティーノって過剰評価されていないか?
本当に彼の映画って面白いか?
いや、もちろん好きな人がいてもいいし、そんな人が多いから話題になったりするのだろう。
確かに「レザボアドッグ」は面白かった。
「パルプフィクション」もギリギリセーフだ。
しかし、あれだけ話題になった「キル・ビル」って、本当に面白いか?
細かいマニアネタで騙されてないか?
「キル・ビル2」なんかどうして作ったかさえ疑問だ。
っつうか1本にまとめろよ。
タランティーノの映画は物凄くもたつくというかテンポが悪い。
どちらかというと、タランティーノの人柄じゃないのか?と思ってしまうのだ。
そんなわけで、「ジャンゴ 繋がれざる者」。
やっぱり映画関係で持ち上げられている。
だけど、アカデミー賞脚本賞をもらっちゃったよ。
そう考えるとやっぱり自分がわかっていないだけなんかなあ?
だけど、権威や肩書きに振り回されないぞ!←中学生的発想
そんなわけで、公開初日に観にいってきましたよ。
映画の日、最高!!!!
元奴隷のジャンゴがドイツ人の賞金稼ぎキング・シュルツの助けを借りて、奴隷市場で生き別れになった妻の取り戻すため極悪非道な農園領主カルヴィン・キャンディに近づく……という話。
タランティーノは過剰評価されていると言っていた自分だが、この映画に関しては不本意ながら大変面白いと言わざるおえない。
西部劇、それもマカロニウェスタンをネタに、70年代に流行した黒人映画を南北戦争前の奴隷制度に盛り込んで昇華し、復讐&暴力を描いている。
それでいて、その本筋は真っ当な恋愛映画なのだ。
タランティーノ映画の欠点であるもたつきも今回は比較的控えめである。
もちろん、ツッコミ所もあって、本来ならキャンディの屋敷で全てが終わっているはずであり、その後の展開は蛇足といえば蛇足。
上映時間が無駄に長いのは、そこに要因がある。
ここらへんは脚本でもっとうまくまとめてほしかったのだけど、脚本賞もらっているから、これでいいのか?(←権威に弱い?)
まあ何にしても復讐シーンは迫力満点。
結局、映画の基本である「何が何でも」が徹底しいるからで、何が何でも妻を奪回したい、何が何でも復讐する。
この何が何でもの徹底ぶりが映画を面白くしているのだ。
出演は、ジェイミー・フォックス、クリストフ・ヴァルツ。
悪役のレオナルド・ディカプリオも良い。
「タイタニック」の色男ぶりも良かったけど、彼はどちらかというと、山田孝之と同じで、ダーティーな感じの役や、悪役が似合うのかもしれない。
この映画の彼は悪役にノリノリである。
だけど、実は彼は滅茶苦茶悪役かというと実際にはそうではないのだけどね。
サミュエル・L・ジャクソンの方がラスボスって感じかな。
タランティーノも相変わらず出演しており、彼の中学生的映画少年ぶりは死ぬまで健在だろう(笑)
しかし、この映画といい、「ヘルプ」といい、「リンカーン」もそうだが、黒人映画が多いのは今の大統領が黒人だからか?(←考えすぎ?)
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