「世界にひとつのプレイブック」
妻の浮気で怒りが爆発!浮気相手をフルボッコにして、精神病院入り、やっと退院したはいいが、妻も仕事も家も失い、実家でニート状態のパット。
社会復帰をして、心身の健康を取り戻せば、妻ともやり直しができると思い込んでいる。
夫を事故で亡くして以来、心に問題を抱えており、職場の男女問わずセックスやりまくって解雇されたティファニー。
心が壊れた2人は互いの目的のために利害が一致。
協力しあっていくうちに、希望を見いだし再生していこうとする……。
分類的には恋愛物になると思うのだけど、かなり変化球気味。
それでいてあまりにも真っ直ぐな純愛映画。
パットとティファニーは心の問題を抱えており、いつ何時どんなことがトリガーになってしまうかわからない危うさがある。
これが下手なホラー映画より怖いところである。
パットは元妻とよりを戻したいと思っている…いや正確には戻せると思いこんでいる。
ティファニーはパットの元妻と知り合いで、彼女に彼の手紙を渡すかわりにダンスコンテストのパートナーになって出場するよう迫る。
2人は立ち直りたいと考えているが、同時にお互いが気になりだし距離が縮まりつつある。
とにかくあまりにも必死で切ないものがある。
狂うほど恋をしているという言葉があるが、この2人は本当に狂っている。
この2人以外の登場人物も大なり小なり何か心が病んでいる。
しかし、それは大なり小なり誰もが抱えている問題なのだ。
最初はあまりにも痛いパットとティファニーに他人事のように客観的に見ていたが、どんどん感情移入してしまうところに脚本と演出の妙があると思う。
監督は監督は「ザ・ファイター」のデヴィッド・ O・ラッセル。
出演は「ハングオーバー!」のブラッドリー・ クーパー、「ハンガー・ゲーム」のジェニファー・ローレンス。
ジェニファー・ローレンスは「ハンガー・ゲーム」の時は映画が面白くなかったせいもあるか、全く魅力的ではなかったが、この映画の彼女は極めて魅力的(豊満な胸だけじゃなくて)
さらに、共演でパットの父親役のロバート・デ・ニーロが素晴らしい。
彼は実は主演の2人より病んでいるのだが、時々物凄い人生のアドヴァイスして、それが的を得ているのだ。
この映画がアカデミー賞のノミネートも納得なのだ。
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