「人生、ブラボー!」
とにかく、映画の面白さを決めるのは話であり、話が面白くないと、どれだけ豪華な出演者だろうが、凄い制作スタッフであろうが全く意味をなさない。
逆に出演者がせこくて、どこのだれかわからない制作スタッフでも話が面白ければ許されてしまうのだ。
そして誰も考えつかないような話だとさらに良い。
この映画は正にそれだ。
若い頃にバイト気分で行った精子提供のせいで533人の子供の父親であることが発覚!
さらには142人もの子供から身元開示の裁判を求められている男の話だ。
もうこれだけでツカミはOKだ。
確かに男子たるもの、若い頃は精子を制止できず、持て余し無駄にまき散らしている状態だ。
そんな時に、精子だすだけでお金がもらえると聞けば、羞恥心さえ捨てればやってしまおうと思う成年男子は多いかもしれない。
この映画の主人公は最初、匿名を守るための裁判の準備を始めるのだが、143人の中に自分の応援するサッカーチームのスター選手がいて考えが変わる。
確かに自分の子供が有名人なら気分が良い。
そこで彼は身元を隠して子どもたちを逆訪問することにする。
もちろん、全員が全員大活躍しているわけではなく、色々な問題を抱えている。
中には身体障害者もいる。
実は主人公は恋人が妊娠していおり、本当の〈親〉になろうとしている。
142人は生まれてくる子供の可能性でもあるのだ。
絶対にサッカー選手とは限らない。
身体障害者の可能性もあるわけだ。
果たして彼は親としての覚悟はできるのか?
裁判の行方は?
改めて家族を作ることは人生を賭けたギャンブルであり、やり直しが絶対に効かないことを思い知らされる。
ちょっと都合の良すぎるところもあるが心温まる話で、ハリウッドでリメイクもするらしく、その場合は子供の人数がさらに増えているんだろうなあ。
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