「みなさん、さようなら」
一戸建てはサラリーマンの夢だが、団地も悪くない。
何しろ団地は食料品店、理髪店、衣料品店、郵便局に病院まで何でも揃っている。
頑張れば団地から一歩も外に出なくても生活していける。
ガンダムのコロニーみたいなものだと思えば当然かもしれない。
この映画の主人公は、12歳の時に団地の中だけで生きて いくと宣言!
中学に通わず、 団地に閉じこもった生活を開始!
一人で勉強や体力づくりに努め、夜には団地の安全を守るために見回りもする。
就職も団地の中のケーキ屋に就職する。
友達も団地の中にいるし、恋だってできる。
ニートとは違う。
むしろリア充だ。
しかし、年月が経過するにつれて、107人いた小学校時代の同級生は徐々に減っていく。
それどころか、団地さえも寂れてきて、外国人だらけになっていく。
団地から一歩も出ない主人公という出オチ的なものかと思いきや、大変面白い青春映画だった。
何故、団地から外に出ないのかと思っていたら、その理由がきちんと筋が通っており、納得してしまう。
実は団地内限定とはいえ、やってることはい普通の生活を凝縮している。
まさに人生の縮図なわけやね。
意外にテンポがよくそれでいて丁寧な演出。
最後まで目が離せない。
だけどしんみり沁みるものがあるのだ。
監督は「アヒルと鴨のコインロッカー」の中村義洋。
主演は彼とコンビを組むことが多い濱田岳。
濱田は12歳から30歳をメイクなしで演じているが、意外に違和感がない。
彼の髪形が大山倍達ではなく、ブルース・リーに近いのがミソなんだけどね。
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