「アウトロー」
無差別殺人の罪で 捕まった男の有罪に疑問を抱き事件の真相を暴くのは、元米国陸軍のエリート捜査官で今は無職、いや流れ者のジャック・リーチャーだ。
リー・チャイルドのシリーズ小説の9作目を映画化したらしいが自分は未読。
アメリカでは有名で今更説明不要なのか、映画を見ている限りジャック・リーチャーがどういう人物なのかよくわからない。
さらに予告編を見ると、アクション映画っぽく見えるし、主人公は法も証拠も関係ない荒っぽい感じがするのだが、実は地道な捜査物で、リーチャーはそんな言うほど無法者でもない。
トム・クルーズが主演だからといって、ミッション・インポッシブルのようなものを期待すると肩透かしだ。
全体を通して物凄く地味な話であり、物語の展開がもたつき気味。
本来なら謎解きやサスペンスのための引きをつくらなくてはいけないのだが、意外にうまくない。
だから犯罪に関わっている人物が誰かはすぐにわかってしまう。
さらに犯罪に関わった一部の人間の動機が説明されないままだったりするので消化不良なところもある。
そんなことが気にならないくらいジャック・リーチャーのキャラが立っていればいいのだが、人質救出が目的で敵より優位に立ったと思ったら、銃を捨ててタイマン勝負とか、バカかお前は…てな感じだ。
おそらく古き良き悪ぶっているヒーローの再現を目指したのだろうが全て裏目に出ている。
これはもう脚本がダメすぎ。
さらに演出も良くない。
監督のクリストファー・マッカリーはミッション・インポッシブルの5作目の監督との話しもあるらしいが、ちょっと厳しい。
ただでさえブラッド・バードの後はハードルが高いんだから。
シリーズ化も決定らしいが、先走りすぎ。
この調子ならやめた方がいいよ。
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