「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」
老後の生活をインドの高級リゾートホテルで過ごす。
高齢者向き長期滞在プランに申し込んできた男女7人。
夫の多額の負債を返済するために家を売却し、一人暮らしを決意するイブリン、イギリスに家を買うはずだったが、退職金を貸した娘が事業に失敗してインドにやってきた夫婦ダグラスとジーン、股関節の手術がイギリスでは半年待ちのため仕方なくインドに来たミュリエル、最後のロマンスを願う独身者 ノーマン、金持ちの夫探しを続けるマッジ、以前にインドにいて数十年ぶりに知人に会いたい元判事のグレアム。
しかし、ガイドブックでは華やかなホテルだったが、実際には改装中で、電話も使えないしドアのない部屋もある。
支配人はやる気だけが空回りの経験不足の若造だった…。
チャキチャキのイギリス人が言葉も文化も全く違うインドにやってくる。
異文化に接してカルチャーギャップを感じる…というのはベタな展開であり、今更なので新鮮味はない。
要は材料をいかにうまく使うのかが制作側の腕の見せ所なのだ。
その意味ではこの映画の制作スタッフの腕は悪くない。
まさに英国版老人男女7人インド物語といった展開。
若くなくても人は悩むし、恋愛感情だってないわけでもない。
ここらへんは年を取らないとわからないかもしれないが、そこらへんはちゃんと考慮されていて、ホテルの若い支配人のエピソードを入れてうまくバランスを取っている。
この映画を見ている時に、彼の行動に共感するか、客観的に見ているかで、その人の年齢と立場がわかるかもしれない。
雰囲気的にイギリスから見るとインドは植民地のイメージが若干残っているっぽい感じがしてしまう。
特にシニア世代だとそう思う人がいるかもしれない。
今やインドは経済大国なんだけどね。
出演はジュディ・デンチ、ビル・ナイ、トム・ウィルキンソン、マ ギー・スミスなど、イギリス名優大集合状態!!
ジュディ・デンチは007シリーズのMのイメージが強いが、実は年齢の割には色々な映画に出ているし、物凄く芸達者であることを改めて認識した。
監督は「恋におちたシェイクスピア」「コレリ大尉のマンドリン」のジョン・マッデン。
正直、口ばっかりのホテルの支配人の若造に腹が立ったが、その時点で自分が若くないってことやね。
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