「青木ヶ原」
2013年1発目のダメ映画キタ━(゚∀゚)━!
基本このブログはネタバレありといいながらネタバレはしないようにしているのだが、今回はしまくっているのでネタバレがいやな人は読まない方がいいよ。
石原慎太郎の短編小説集の一編を原作に、製作総指揮も務めた純愛(笑)映画。
自殺の名所として有名な富士山麓にある青 木ヶ原樹海。
ペンションを経営する松村は、行きつけのバーで出会った男に、翌日松村が参加する遺
体一斉捜索に同行したいと頼まれる。
人が多いに越したことがないので、参加してもらったはいいが、男が山の中で行方不明になる。
探していると、なんとその男が死体で発見され、状況から察すると2年前に死んでおり、出会ったのは幽霊だったのだ。
一応、丁寧に弔ったのに幽霊はまだ松村の前に出てくる。
地元に住職に相談すると、男は松村に頼みたいことがあるから成仏していないかもしれないとのこと。
県警の友人から男の身元を聞き出した結果、幽霊の男は東京の老舗紙問屋の入婿の若旦那で名前は滝本。
妻と息子がいたが、店の金を持ち出して勘当状態。
そのため、遺族は遺骨の引き取りを完全拒否。
何故、彼が店の金を持ち出したかというと、彼はライオンズクラブの慈善活動で、幼稚園に勤める女性・純子と恋に落ちて、彼女が白血病になったため、治療のために金が必要だったから。
海外で手術をして病状が良好に向かいはじめたのに、彼女はは化学療法をやめ、姿を消す。
彼女が消えた理由とは何か?
滝本のとった行動は?
松村は謎を解決するため樹海に再度樹海に向かう……という話なのだけど、何か物凄く良い話しっぽい感じがするのだけど、全体を通して何か変。
そもそも松村がそっこまでして謎を解決しなくてはならない理由が弱い。
幽霊が出るからといっても、命を狙うわけでもないし、そもそも本業そっちのけで調べなくても、幽霊って会話できるので、そこで本当は終わってしまうのだ。
さらに滝本の行動も、家族を捨ててまで成し遂げる恋とは思えない。
演じてる矢柴俊博の見た目がパッとしないため、こんな男に好かれてもなあ…と女子が思い出したらアウト。
確かに現実世界ではリアルかもしれないが、話がファンタジーなのでせめてそこらへんで、感情移入できる何かがないと成り立たない。
ここに説得力がないと、単なる勘違い野郎みたいになってしまう。
さらに主人公に協力してくれる個人情報ダダ漏らしの警察関係者ってのも単に物語の進行上都合のいい設定なだけ。
一応、純愛物にありそうな要素は目一杯揃っているのだけど、何一つ生かされていないというか裏目に出ている。
出演は勝野洋、前田亜季(B75-W60-H80)。
石原慎太郎も出演している。
監督は「俺は、君のためにこそ死ににいく」の新城卓。
この映画で話題と言えば、心霊シーン。
編集時に気付かずそのまま公開へ…って気付かない監督の方が問題でしょ。
あえて言わなければ多くの人は気にならないだろうし……これが心霊マーケティングってやつか?
いずれにしろ話題作り、ご苦労様です。
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