「ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ」
図書館にある定番絵本といえば「もちもちの木」と「100万回生きたねこ」だ。
この映画は「100万回生きたねこ」の絵本作家・佐野洋子のドキュメンタリー。
と、言っても彼女は顔出しNGで声だけの出演。
ガンで余命を宣告された彼女の最後の日々を記録と、「100 万回生きたねこ」を愛する各世代の女性読者たちの言葉で構成されている。
「100万回生きたねこ」は昔読んだ時は、ふ~んと軽く流していたが、今改めて読むと奥の深さを感じる。
特に白い猫が出てくるあたりからは、子供よりも大人になってからの方が沁みるものがある。
「100万回生きたねこ」の制作秘話がガンガン出てくると思っていたが、そんなのはあまりなかった。
正直、あらゆる世代の女性から話を聞くのは、作者と読者が一体になるという意味ではありかもしれないが、少しダレてしまう。
後半は個性派女優の渡辺真起子が作者の幼少時に過ごした北京を訪ねる。
結局、佐野洋子が声だけのインタビューしか応じていないために、本来ドキュメンタリーなら定番の作者の顔や作業風景などが撮影できないため、随分苦肉の策になっているような気がする。
彼女自身のインタビューを聞く限り良くも悪くもクリエイターなんだなと思った。
監督は小谷忠典。
音楽はコーネリアス。
この映画でもぶつぎれながら物語の全容は語られているが、見終わった後はもう一度読んでみたいという気になってしまう。
おそらく、それぞれの世代で感じ方が変わってくるだろうし、その時にこの映画を再見すればまた違ったことを感じるかもしれない。
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