「大奥~永遠~[右衛門佐・綱吉篇]」
よしながふみの漫画の映画化。
前にも映画化したが、今回は先にドラマがあって、その後に映画化となる。
だからといって、ドラマを見てないとわからないわけでもない。
何しろ謎の疫病によって男の数が激減したことで男女の役割が逆転した江戸時代という架空の設定だけど、基本は江戸時代の史実なので。
五代将軍・徳川綱吉の時代の話。
前半の右衛門佐の成り上がりが面白く、後半は子供ができない綱吉の悩みが妙に切羽詰まった感じで痛々しいものがあった。
確かに若い時代に無計画に子供ができるのも困るが、欲しいのにできないのも困る。
ましてや、子供ができないからといって人格まで否定されるような状態もいかがなものかと。
残念なのは、おそらくこの映画のメインであるはずの右衛門佐と綱吉の関係が唐突すぎること。
映画はドラマと違ってじっくり描くことはできないのは当たり前で、いかにペース配分をするかが制作側の腕の見せ所のはず。
ところが、この映画は色々盛り込んでいるのにペース配分が悪く、一応、ドラマがあることが前提なので、説明不足なところがあるにしても、一番重要なところが描写不足ではなんともし難い。
主演は綱吉役の菅野美穂(B81-W57-H82)と堺雅人。
共演は尾野真千子(B80-W57-H85)、宮藤官九郎、西田敏行。
菅野は女性版(笑)の「大奥」にも出ていてその印象が強すぎて、今回は少し入り込めないというか、もう食傷気味。
西田敏行は相変わらず美味しいところを持っていく。
オノマチはホクロを見ないと本人と認識できないくらい演技達者だった。
監督は大奥御用達の金子文紀。
とりあえず、原作漫画が好きなので、映像化はよくも悪くもガンガン進めて欲しい。
自分は原作原理主義でもなく、それはそれとして別々に楽しむ方なので。
しかし、冷静に考えるまでもなく生類憐れみの令ってバカだよなあ。
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