「ヴィーナス・イン・エロス 天使たちの詩歌(うた)」
う~ん、何か違う。
そもそもタイトルにエロスとついていて、主演が原紗央莉(B85-W61-H85)となれば、それなりに実用性のあるものを期待してしまうのだが、ところが残念なことにそんなものは微塵もなかった。
森深くにひっそりと立っている一体のヴィーナス像。
冬が終わり春がやって来ると、ヴィーナスの隣に新しくダヴィデとエロスの像が設置される。
ヴィーナスはひと目でダヴィデに心奪われるが、エロスは二人の仲に激しく嫉妬する…という話で原はヴィーナスを演じている。
ヴィーナスといっても、「オレたちひょうきん族」の懺悔の時に出てくる神様のような感じの雰囲気で、胸を放り出しているのだが、これに何かを感じるのは、さっき刑務所から出てきた奴くらいだろう。
結論から言うと、タイトルにエロスとあって、原紗央莉がほぼ全編裸で出ていても、エロいものは何も感じられない。
もちろん、そういう実用性を求めるなら、彼女のアダルトDVDを見ればいいのだが、多くの人、いやもっといえば自分だけでも、そういうものとは違ったエロの形を見たいと思って劇場に来ている人がいるんじゃないかな?
サイレント映画の趣があったり、イギリスの少年合唱団「リベラ」の歌声を使ったり、誰が観ても芸術的であるのだが、一方では物凄く退屈であるのも確かで、正直観ていて辛いものがあった。
監督の今井孝子は、プロのバレエ・ダンサーを目指していたらしいので、ダンスへの造詣も深いらしい。
だからこそ、映画にはその要素が盛り込まれて、無声映画的ではあるものの、音楽を駆使した演劇的でもある。
本当はそこらへんが素晴らしいと言えるのがいいのだが、残念なことに自分は全くそういうのに食指が動かないので、ただひたすらに眠気と戦うのに精一杯だった。
この映画がどうこうではなく、自分に全く合わなかっただけで、原紗央莉も残念ながら、エロDVD以上に美しくも感じなかった。
だけど、好きな人はハマるかもしれないので、自分を試すためにも一見の価値あり。
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