「ボーン・レガシー」
「007/オクトパシー」では、ジェームズ・ボンドがどこかで任務遂行中に、東ドイツで009がファベルジュ・エッグを持って、必死で双子のナイフ投げの殺し屋から逃げていた。
009はボンド程でもないにしても、優秀な情報部員かもしれないが、彼の活躍する映画を観たいかといえば微妙だ。
実は「ボーン・レガシー」は正にそんな感じの映画なのだ。
ジェイソン・ボーン・シリーズ3部作の続編で、ジェイソン・ボーンの死闘の裏で動いていたもう一つの国家的陰謀を同時進行で描くサスペンス・アクション。
ジェイソン・ボーンが主役じゃないの?
主役でなくてもいいけど出るの?
答えは主役じゃないし、写真が出てくる程度。
「踊る大捜査線」のスピンオフで織田裕二が出ないで、ユースケ・サンタマリアや、寺島進が主演の話って、つまらなくはないけど微妙な感じがするのと同じ。
はっきり言うと物足りない。
この映画は正にそれだ。
普通のアクション物としては普通に面白い。
だけど、ジェイソン・ボーン・シリーズの関係と言われたら別だ。
当然、今までの作品と比べたりしたくなる。
残念なのは、ジェイソン・ボーンは、巨大組織CIAに追いつめられるサスペンスがあったのだが、この映画はそこまでの緊迫感はまるでない。
切羽詰まったり、命懸けというのが伝わってこないのだ。
話もボーン・シリーズを観ていることが前提とされているため、わかりにくいところが多く、それでも知らない人にもうまく雰囲気を伝えるべきなのだがうまく伝わっていない。
何でもありのCIAの過剰な大騒ぎが逆に白けさせてしまう。
物語の中で主人公を倒すためにやってくる殺し屋が出オチ的な存在なのが何ともはや…。
主演はジェレミー・レナー。
共演にレイチェル・ワイズ、エドワード・ノートン。
もう明らかにエドワード・ノートンの無駄遣いとはこのこと。
監督はシリーズの脚本担当のをトニー・ギルロイ。
とりあえず、続編もご希望ならできますよ的な終わり方はお約束だ。
さらに裏で動いている工作員が主役になるのかな?
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