「踊る大捜査線 THE LAST TV サラリーマン刑事と最後の難事件」
9月7日に映画が公開されるので、ひょっとしてリンクしている可能性があるので見た。
映画の1か月前のエピソードらしく、中国との国際交流の一環としての研修で湾岸署に配属された王刑事が結婚することになり、それは中国側の高官も出席する湾岸署あげてのビッグイベントとなっていく。
それに国際指名手配されている結婚詐欺師が関係してくる……という話なのだが、テレビドラマで良かった。
これが金払って劇場版だったら、かなり精神的に辛いものがあったと思う。
真剣つまらない。
自分はTVシリーズも好きだし、劇場版の1作目と2作目も大好きだ。
しかし、劇場版の3作目で何かが違うことに気づいてきた。
フジテレビが最強のキラーコンテンツとして大事に小出しにしてきて、いざレギュラー出演者を揃えて万全の状態で発表した劇場版3作目は、7年のブランクで完全に熟成されたどころか腐ってしまったのだ。
そしてそれは新しい要素を入れようが元に戻る要素はなく、逆に制作側の考える面白いと世間的な面白いがズレてきているのだ。
人気シリーズであるため、またそれが続いていると思わせるため、制作サイドは物凄く頑張っている。
例えば、それぞれのファンがついている登場人物の見せ場も作っているし、細かいネタもあっちこっちに入れている。
同時進行で複数のエピソードが進んでいく。
人間の処理能力を越える位の情報を入れることにより、同じ作品を何度でも観たいと思わせる方法はありだ。
ところが、今回はそれが裏目に出てしまった。
全てが散漫となってまとまりがなく、笑えるところとシリアスなところのメリハリが全くなくなっている。
そしてギャグも恐ろしい程に滑りっぱなし。
今までのシリーズを見ていることを前提としすぎているので、人物説明がまるでなく、それで大量に出てくるので混乱している人も多いかもしれない。
制作サイドはどう思っているか知らないが、劇場版3作目ができるまで7年のブランクがあることを全く意識していない。
ドラえもんやサザエさんのように誰もが設定や登場人物を理解していると思っているみたいだ。
だから全てにおいて身内のノリで、視聴者置いてきぼりになっている。
じゃあ、それがお約束で、ファンに対してのコンテンツであることが前提としても、話に無理がありすぎる。
自然な流れではないのだ。
そもそも王刑事が結婚が決まっている相手に自分が刑事であることを明かしてないとか、そこから変でしょ。
国際的な詐欺師を逮捕するにしても、話展開が不自然で説得力がない。
これは基本がコメディだからという理由にはならないと思う。
日中韓が絡んで大騒ぎは、偶然とはいえ、ある意味時事ネタっつうことで(笑)
演出は本広克行なんだけど、この人って演劇を意識しだしてから作品がどれも面白くないような感じがする。
織田裕二は確かに老けたけど、それに合わせた設定にはなっているのは良いのだけどね。
韓国女優のイ・ヘインも出演しているけど、セリフらしいセリフはなし。
設定上、不自然な感じがするが…もう、このドラマにそんなツッコミは無駄かも。
「あぶない刑事」の時も感じたけど、潮時ってあるなあと感じた。
テレビドラマは残念な結果に終わったけど、映画はどうなんだろう?
このドラマは映画への誘導を考えての企画のはずが、逆に裏目に出たような。
一応、観にいくのが、かつてのファンの矜持かな。
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コメント
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完全なマイナスプロモ
雪乃出さないだけじゃなく
すみれからヒロインは内田有紀に変わったようだ
彼女はいつでも半笑い
雪乃は捜査に協力してても謙虚さがあった
内田有紀は北の国からもラストをぶっ壊した
ある意味、すごい人
男性ファンが多いから許されるのか?
初期からの踊るファンの自分は、たくさんの要因の中に彼女起用で
踊るが腐ったと思っている
辛口すみません
映画、心配・・ただの心配でありますように・・
投稿: YUKI | 2012年9月 2日 (日) 12時25分