「ディクテーター 身元不明でニューヨーク」
「ボラット」「ブルーノ」のサシャ・バロン・コーエンが再びラリー・チャールズ監督と一緒に挑んだのは、アフリカの独裁者だ。
ワディヤ共和国という架空の国の独裁者アラジーン将軍が、核開発疑惑に対する反論を国連で行うため、ニューヨークに行くが、何者かに拉致され、替え玉とすり返られてしまう。
身一つで彷徨う彼に手を差し伸べたのは、自然食店で博愛主義の活動家ゾーイだった。
とりあえず彼女の店で働き、反撃のチャンスを待つアラジーンだったが……という話で、今回もフェイクドキュメンタリーかな?と思いきや、普通の劇映画だった。
劇映画では緊迫した笑いは出ないのではないか?とお嘆きの貴兄もいると思うが心配無用。
劇映画であっても過激なギャグや下品なネタは満載である。
「ローマの休日」の例を出すまでもなく、高貴な方が下々の生活に降りてきて、とんちんかん(←死後)なことをやらかすのはお約束で、この映画はどちらかというと「星の王子ニューヨークにいく」と同じカテゴリーに属する感じだ。
独裁者が下々の生活に触れ、民主主義最高!アメリカがやっぱり一番!……というオチになるかと思えば、そうでもなく、どちらが良いと決めつけるわけでもなく、今の時代どちらが正しいでもなく、むしろきちんとした独裁者=リーダーがうまく民主主義を作っていけば良いという感じになっている。
この手の話を日本で作るのはちょっと難しいだろうなあ。
例え身近にネタがあろうともね。
でも国家的な話じゃなくても、この映画の主人公のような経営者は普通に一般企業にいるんだよなあ。
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