「デンジャラス・ラン」
アメリカのドラマや映画において、絶対的に便利なアイテムといえば、CIAだろう。
とにかく、この組織を登場させておけば、少々無理な設定も問題なし。
何しろCIAだからの一言で済んでしまうし、もはやすっかり世界のお約束だ。
しかし、いくらCIAであっても、全員が頭脳明晰、強靱な肉体、破壊工作に長けているわけもなく、当然、地味な仕事だってあるはず。
テレビ局の人間が全員番組制作をしているわけではないのと同じだ。
この映画の主人公マットは、南アフリカにあるCIAのセーフハウスの管理をするのが仕事で、早く世界を股にかけて大活躍する工作員になりたいと思っている。
ちなみにセーフハウスというのは、隠れ家のことで、世界各地に点在し、そこにいけば、それなりの装備が整っていて、隠れたり、要人を連行して匿ったり、尋問したりできる施設のことだ。
ある時、CIA史上最高のエージェントであり、CIAが最も恐れる裏切り者であるフロストが、彼の管理するセーフハウスに連れられてくる。
ところが、極秘のはずなのに武装集団に襲われ壊滅状態させられるに。
マットはフロストを連れてセーフハウスから脱出!
応援がすぐにくるわけでもなく、敵の正体も分からぬまま、たった一人でフロストを守らなければならなくい。
しかも、フロストは心理作戦のエキスパートで、逃亡のチャンスを狙っている……ということで、CIAのセーフハウスを管理する人が主人公というのが面白い。
そういえば「007/リビング・デイライツ」でセーフハウスが出てきたが、ここの一般職員っぽい男が実は物凄く強いという設定が斬新だった(結局やられてしまうのだが…)
しかし、ショッカーの戦闘員が昇進すると怪人になるように、CIAも出世すると工作員というのが、体育会系で笑えた。
セーフハウスの管理人が、工作員としていかに動くか?という不慣れなところがハラハラさせる。
心理作戦を得意とするフロストが、言うほど人をまるめこんでいるようには思えなかったのが残念!
出演は、デンゼル・ワシントンとライアン・レイノルズ。
監督はこの作品がハリウッド・デビューとなるダニエル・エスピノーサ。
演出がトニー・スコットっぽい。
続編も無理したら作れそうだけど、それはやめてほしい。
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