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2012年8月 1日 (水)

「ダークナイト ライジング」

The_dark_knight_rises 前から何度も言っているが、アメコミのヒーローは変だ。
 何故、原色の派手な格好で出てくるのか?
 もちろん、コミックが原作であるため、わかりやすく記号化しているからだということはわかる。
 当時の印刷技術では微妙な色合いを出せないので、原色に近い方が都合がいいということもあるかもしれない。
 しかし、現実社会にそんな格好のヒーローが登場したらどうなるか?
 間違いなく、痛い人、もしくはあぶない人と思われ、犯罪現場に登場しただけで連行されてしまうだろう。
 そもそも何故、そんな格好をしなくてはならないのか?
 言い出したらきりがない。
 しかし、これらの疑問を懇切丁寧に理由付けしたら、アメコミのヒーローは実在しても不思議ではないかもしれない。
 おそらくスーパーマンは宇宙人だから一言で済んでしまうかもしれない。
 地球人とは考えが違うといえば、それまでだからだ。
 それではバットマンはどうか?
 彼の正体は宇宙人ではなく地球人だ。
 お手製の武器を使ってコウモリの格好でやってくる自警団だ。
 何故、そんな格好をしているのか?
 単なる変わった人だからかもしれない。
 黒澤明の告別式で月光仮面の格好の人を見たが、どう考えても月よりの使者には思えず、色々な意味であぶない人にしか見えない。
 必然性が重要なのだ。
 「バットマン ビギンズ」は上映時間のほぼ全てを使って、バットマンがコウモリの格好をする理由を説明している。
 そして、続編である「ダークナイト」では、マスクをしなくても悪と戦うハービー・デントを出すことにより、コウモリの格好に対しての反証をしている。
 そして3作目であり完結編である「ダークナイト ライジング」は、これまでの2作を踏まえた上で、バットマンの存在意義を描いている。
 ジョーカーとトゥーフェイスとの死闘の後、8年間沈黙を守り続けたバッドマンが、街の破壊をもくろむ新たな強敵ベインと戦うために自らの封印を解いて最終決戦に挑む…というh
で話展開で上映時間167分。
 本来なら自分の活動限界を越えている時間であるが、全く長時間であることを感じさせない。
 最後の最後まで緊迫感が途切れない。
 大変面白い!
 これがアメコミの映画化とは思えないくらいの濃厚で重圧感のある話であり、見終わった後に心地よい疲れを感じる。
 特殊な能力があるわけでもないコスプレ親父が一つの都市を丸々占拠された状態で、いかに戦うのか?
 このあまりにも無謀で荒唐無稽なはずの話を、いかにもっともらしく理論的に勢いで見せていくことに成功していることはかなり凄く、アメコミのヒーロー映画の中では究極に位置している。
 さらに原作コミックの要素をきちんと盛り込むことにより、往年のファンも満足させてしまうのはあまりにも見事だ。
 今回はキャットウーマンが登場。
 演じているのがアン・ハサウェイなのだが、これが魅力的で色っぽく、ミッシェル・ファイファーを軽く越えている。
 個人的にアンハサの顔は好きではなかったが、これですっかり好きになってしまった。
 おそらく、この映画で役者としての株が上がったのは間違いなく彼女だ。
 この映画からの新しい登場人物として、正義感に燃えて行動的な熱血刑事ブレイクが出てくる。
 ひょっとして彼が…と思ったら、その通りでちょっと感動!!!
 今までのレギュラーも健在なのだが、バットマンの正体がブルース・ウェインであることを知り、ある意味育ての父のような存在でもある執事のアルフレッドのやさしさに泣かされた。
 今回もマイケル・ケインの名演技ぶりが光っている。
 あ、マリオン・コティヤールはネットでも話題になっている通り、勝間和代に似ていた(笑)
 正直、バットマンの登場シーンは多くないのだが、それでも主演のクリスチャン・ベイルが素顔でも行動でバットマンだとわからせる。
 それは今回の映画のテーマの一つである見た目や格好ではなく、精神的なところに正義が存在していることを表しているみたいで興味深い。
 腐敗した警察だが、その中にも〈本物の警察〉がいるというのも、三部作を通しての回答でもあり、警官VSテロリストの集団の戦いは、まるで昔のツッパリ映画を思わせるものがあり、男汁全開!
 この映画はバットマンの存在意義を再検証した結果であり、ある意味最終作としては正に完璧である。
 当然、過去の2作品を観ていることが前提であり、これ1本だけで判断することもできるが、やはり三部作で一つの作品であると考えるのが正解だろう。
 ティム・バートンはバットマンを怪奇映画として描いているが、クリストファー・ノーランはどちらかというと歴史物に近いものがある。
 あのおポンチなTVシリーズから40年以上。
 やっと極めた感があって感無量。
 そしてこの映画を観るなら絶対にIMAXだ。
 劇中の振動音で客席が振動するため、臨場感&シンクロ率が高く、観るだけでなく体感できてしまうからだ。

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