「スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン」
自分の好きなSF作家の一人、ロバート・A・ハインラインの作品で映像化して欲しいものは多いが、もし「夏への扉」を映像化されたら、自分の中でイメージが固まっているのでそれはそれで抵抗があるかもしれない。
「宇宙の戦士」の映像化でもっとも気になるなのは、誰がジョニー・リコを演じているかとかは全く問題ではない。
一番重要なのはパワードスーツなのだ。
そして、日本人にとっての「宇宙の戦士」のパワードスーツ=早川文庫のスタジオぬえのデザインが絶対であり、少なくともそれの完全映像化、もしくはそれを越えるものでなくてはいけない。
「スターシップ・トゥルーパーズ」はポール・ヴァーホーヴェンの趣味が炸裂していて一部の映画ファンには評判がいいのだが、原作ファンにはすこぶる評判が悪い。
その理由は簡単。
パワード・スーツが出てこないから。
そのため、原作ファンに言わせると、あの映画はわかっていないということになる。
その後、2作目でも出てこず、やっと3作目でそれっぽいものが出てきたが、思った以上に活躍をしていない。
原作ファンの受難は続くばかりだ。
「スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン」は「宇宙の戦士」の設定を生かした別物の話で、ここらへんはホラーにありがちな、とりあえず設定だけ生かしてやっていることは基本的に同じというのと変わらない。
宇宙を舞台にバグとの戦いが展開しているだけなのだ。
宇宙船という密室で兵隊さんとバグがひたすら戦うというもの。
当然、この手の話はどこかで観たようなものが多く、「これってエイリアンじゃねえの?」という野暮なツッコミはなしだ。
それよりもパワードスーツが出てくるかどうかが最大の問題であり、その意味ではこの映画は原作の長年の鬱憤を一気にはらしてくれる。
一応、ジョニー・リコを含む原作の要素が随所に生かされていて、まあこれはこれで同人誌的な意味でありかなと思ってしまう。
今回は3DCGアニメなのだが、やっぱりゲームっぽい感じが拭えないのだが、いわゆるピクサー等の3DCGアニメとは違ったものがあり、ゲーム世代にはOKなのかもしれない。
それに女の裸も思った以上にリアルだったしね。
監督は「アップルシード」「エクスマキナ」の荒牧伸志。
個人的にはパワードスーツがきちんと出てきて、そのデザインが自分の想像以上のデザインで、原作に忠実な実写映画化希望!!!
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