「リンカーン弁護士」
昼は大統領、夜はハンターの映画かな?と思ったら全く違った。
かといって昼は大統領、夜は弁護士でもない。
タイトルのリンカーンは大統領の名前ではなく車のことだ。
高級車リンカーン・コンチネンタルの後部座席を事務所代わりにLAを忙しく駆け回る弁護士ミック・ハラー。
金銭勘定に厳しく、顧客は麻薬の売人や娼婦が多く、司法取引を最大限に利用して軽い刑で収めるのが得意戦略だ。
そんな彼に資産家の御曹司の弁護の話が舞い込む。
女性を殴打し重傷を負わせたとという事案なので、さっさと司法取引で終わらせようとしたが、御曹司は無実を訴え、司法取 引を拒否。
さらに、どうもミックが4年前に担当した殺人事件の真犯人が彼っぽい。
簡単な仕事のはずがややこしいことになっていく…。
昼は大統領、夜は弁護士という期待は裏切られるものの、大変面白い!!!
実は最初は映画というよりもテレビドラマっぽいなあと思っていたのだけど、話が進むうちに、そんなことどうでも良くなってきた。
面白ければ何でもいいんだよ。
とにかく、主人公のミック・ミラーのキャラが面白い。
いわゆるチョイ悪系だが抜け目がない。
彼の周りにいる人間もビジネスライクなところが面白く、情報交換も駆け引きの一つであり、乾いた仲にもプロ意識があるのが良い。
そして何よりも弁護士は正義の味方ではなく、依頼人のために動く。
この基本概念と社会的正義の板挟みが面白く、人間として、弁護士としてのそれぞれの立場の葛藤があり、それらをいかにうまく決着つけるかが気になって最後まで目が離せない。
アクション映画なのでドンパチはないが、会話劇だけで緊迫感を出せるのは弁護士ネタの強みだ。
主演はマシュー・マコノヒー。
共演はマリサ・トメイ、ライアン・フィリップ。
監督はブラッド・ファーマン。
とりあえず、マイクル・コナリー原作のはベストセラーだそうなので、続編希望!!
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