宇宙戦艦ヤマト2199 第二章「太陽圏の死闘」
劇場版2作目で感動の涙を流したが、その後のあまりにトホホな作品の連発にファンであることを名乗ることが恥ずかしくなってしまい、すっかりオワコンになってしまった宇宙戦艦ヤマト。
あれから30年以上経過し、当時のファンもすっかり冷静になり、むしろ懐かしく楽しむことができるようになってしまった。
キムタクの実写版だって、ツッコミ所満載だが、同人誌的に見ればありだと思っている。
一方では当時熱くなったファンがクリエイターになり、逆にヤマトを作る立場にもなってしまう時代だ。
「宇宙戦艦ヤマト2199」は正にかつてのファンがスタッフになって作り上げたものだと言っても過言ではないだろう。
シリーズ第2弾はヤマトが太陽系を出るまでで、当然ワープテストがあったり、波動砲を撃ったりして、メインは反射衛星砲の攻撃でお馴染みシュルツ率いる冥王星前線基地との死闘だ。
TVシリーズとして作られ、そのイベント上映として劇場公開らしいのだが、これがTVシリーズだとしたら、どんだけレベルが高いんだよ!
完全に劇場版レベル!!!!
とにかく、オリジナルを見事に昇華して21世紀でも十分通じるような展開になっている。
当時でさえ、色々とあったツッコミ所を全部解消しているのは見事としか言いようがない。
木星の浮遊大陸は、さすがに21世紀だとなかったことにするかと思いきや、きちんと筋を通したもっともらしい理由付けがされていた。
さらに、ガミラス人が肌の色が途中から青くなってしまうのにも、人種差別という設定を用意。
これならシュルの肌の色が違っても不自然ではない。
さらにその設定を生かし、彼らの切羽詰まった状況を描いている。
そして、今回からデスラー登場!
彼の愛用の角の生えたデスラーグラスも健在だ。
オリジナルのインパクトが強くて心配だったが、今回のデスラーは思ったより悪くない。
とにかく細かいところにも相当気を使っており、敬礼の仕方も海軍方式になっていたり、戦闘の時に艦長席が他のスタッフの近くにあるのも良い。
オリジナルTVシリーズを見ていて、面白いと思ったと同時に、もう少しどうにかならないものかと思ったところが予想以上にできている。
もうヤマトが好きだからといって恥ずかしいことはないのだ。
ガンダムUCといい、同じ材料でも作る人によってこんなにも違うんだなあと感心してしまった。
もちろん、次回も公開されたら迷わず観にいく。
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» 『宇宙戦艦ヤマト2199 第二章/太陽圏の死闘』(2012) [【徒然なるままに・・・】]
『宇宙戦艦ヤマト2199』イベント上映の第二弾は3話から6話までの再構成版。前作で地球を飛び立ったヤマトは、ワープテストを行い、波動砲の試射を兼ねて木星の浮遊大陸基地を攻略し、遊星爆弾を地球に送り込んでいる冥王星基地殲滅作戦を決行する。併せてヤマトの戦力と登場人物のお披露目もあるというイベント編だ。
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五つ星評価で【★★★★★普通に戦争映画として面白いよ】
すんごい面白い。
ビックリだ。最初っから2時間の映画として作ったかのようにピッチリ嵌ってる。
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