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2012年5月13日 (日)

「ロボット」

Robot 「ムトゥ踊るマハラジャ」の大ヒットでブームが到来して、韓国映画のように定着するかと思いきや、意外に一発屋で終わった感じがするインド映画。
 確かに初めて観ると、その文化的な違いも笑いの要素で物珍しいものもあったが、何本か観ると同じような話ばかりだし、上映時間が3時間前後というのが興行的に回転率が悪いので、物凄く面白くて話題にならないと公開は難しいかもしれない。
 この映画はネットの動画でやたらと話題になったが、やっと本編が日本公開である。
 人間の女性に恋をしてしまったロボットが失恋して破壊兵器と化し、ロボット軍団を作ってしまう。
 果たして人間はロボット軍団の暴走を止めることができるのか?…という話で主演はインド映画のスーパースター、ラジニカーント。
 もう映画の冒頭でちゃんとスーパースターと出ているから間違いなし。
 インド映画なので文化の違いで笑えるのかと思いきや、もうそんな時代は終わっている。
 今やインドは経済大国であり、何となく漂っていた土臭いイメージは全くなくなってしまった。
 インド文化がちょっと濃い西洋文化の国なのである。
 この映画も制作費37億円をかけてVFXを駆使した大作であり、ハリウッド映画にも負けていない娯楽大作だ。
 ターミネーターシリーズやトランスフォーマ等の美味しいところだけを持ってきてインド風にアレンジしている。
 だから当然、突然歌ったり踊ったりしているのは健在。
 それも今風だ。
 だけど、今回公開しているのはダンスのシーンを削っているので、実際よりは少し短くなっている。
 これはちょっと微妙で、確かに3時間近い上映時間はへこたれてしまうのだが、歌とダンスを削るとインド映画の本来の良さがなくなってしまう。
 だから、この映画は、ハリウッド映画でお馴染みのVFX超大作のちょっと毛色の変わったものになってしまった感じがしないわけでもない。
 それでも手加減なしの盛り沢山の内容は面白く、確かに話は手塚先生の時代からあるような話だが、勢いがあるので、気にならない。
 キャッチコピーの「ワケわからんが面白い」だが、思った以上に真っ当な話で、ワケわからんことはないと思う。
 アナクロいインド映画もデジタルを入れたら、こんな風になることがよくわかったし、今後も発展していくに違いない。
 ラジニカーントも60歳を越えたので、昔ほど動きのキレはよくないのだが、VFXのおかげで後しばらくは大丈夫だろう。
 それよりもヒロインアイシュワリヤー・ラーイが大変美しい。
 94年ミスワールドなので、実質世界一の美女だと言える。
 ラジニカーントが普通のおっさんなので、彼女の美しさが際立ってしまう。
 それにインド女優の適度なムチムチ感が良い。
 今回短縮版だが、どこかで全長版公開するだろうなあ。

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