「ももへの手紙」
父を亡くし、母と2人で東京から瀬戸内の小さな島へとやって来た11歳のもも。
彼女の手には、「ももへ」とだけ書かれた父からの書きかけの手紙が遺されていたが、その後何と書きたかったかはわからない。
仲直りできないまま逝ってしまった父親のことで胸がいっぱいで、慣れない場所での新しい生活にも馴染めずにいた。
しかし、不思議な妖怪達と出会うことにより、生活が変化していく。
さらに妖怪達にはある使命があった…。
良く言えば優等生的、悪く言えば当たり障りのない映画だった。
妖怪が出てきたり、その妖怪達の後半の公道が「千と千尋の神隠し」や「となりのトトロ」を思わせるところがあり、どうしても比較してしまうのが、この映画の不利なところだ。
自分はすっかり荒んだ大人なので、主人公のももよりも、彼女の母親の方に共感してしまう。
いきなり夫に死なれ、難しい年頃の娘を抱えながら、郷里に戻り、働きながら資格を取る。
喘息持ちであり、さらに女盛りとくれば、並大抵の苦労ではない。
それに比べたら、娘の苦労なんかと思ってしまいそうだが、転校がかなり辛いことを知っている自分としては、彼女の不安定な気持ちは痛い程わかってしまう。
妖怪の行動が若干不自然というか、変なのだが、少々筋が通ってなくても仕方ない。
だって人間じゃなくて妖怪なんだから、何を考えているかわからないし、人間と思考や行動が違うのは当然だろう。
実は、主人公だけでなく脇に至るまでの登場人物の描写が細かく、生々しい。
特に笑うと口元にしわができるのだけど、それが「桃太郎・海の神兵」に近いものを感じたんだけど、それってやっぱ自分だけっすか?
肝心の父親の手紙の内容だが・・・・・・これはちょっと泣けたよ。
監督は「人狼 JIN-ROH」以来12年ぶりの沖浦啓之。
7年の製作期間をかけて完成させたらしい。
「スチームボーイ」みたいにいつのまにか最新映像が古くならなくて良かった。
声の出演は、ももを美山加恋(B79-W65-H85)、ももの母親を優香(B87-W59-H85)が演じている。
優香は言われないと気付かないし、思った以上に悪くない…って優香の声って全く覚えがない。
多くの人は覚えているのは豊満な胸くらいじゃない?
参加してます。よろしくで~す
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