「捜査官X」
さすがによだれをなめさてくれる捜査官の話だとは思わないが、おそらく多くの人が現代劇のミステリー物だと思ってしまうタイトルだが、実は1917年が舞台の本格カンフー・アクション&謎解きミステリーだった。
他にもっと適当なタイトルがなかったのかと悔やまれるが、映画は予想以上に面白い。
1917年、絵に描いたような平和な雲南省の小さな村で、指名手配中の凶悪犯が強盗殺人を犯し、その場に居合わせた製紙職人リウと争った末に命を落とす事件が発生!
担当の捜査官シュウは、現場検証や検死から、リウが正当防衛を装って、故意に凶悪犯たちを殺害したのではないかと考える。
調査していくにシュウはリウの驚くべき過去を知ってしまうのだった…。
ガイ・リッチーのシャーロック・ホームズは、何か行動をする時、一瞬で考えめぐらせ、それをフラッシュバックのイメージ映像で見せていくが、この映画も、捜査官が考えることを映像にして見せていく。
その推理そのものは、通常に考えたら絶対に思いつくようなことではなく、正直、名探偵コナンと同じような決めつけなのだが、映像のハッタリが凄いので、それ程気にならない。
それに、物凄く頭のいい捜査官なので、通常には思いつかないことでも考えつくのだろうと脳内補完してしまった。
前半はミステリーの謎解きなのに。後半は一転してカンフーアクション映画なってしまう。
ところが、ここ最近のアクション映画はスローモーションとCGの使いすぎで、絵的には面白くても生々しい迫力が乏しいことが多い。
しかし、この映画はCGも使っているのだが。編集や出演者の動き、演出で、昔ながらの手に汗握る生々しい迫力があるカンフーアクションになっている。
前半ミステリー、後半カンフーアクション、正に一粒で二度美味しいとはこのことである。
監督は「ウォーロード/男たちの誓い」のピーター・チャン。
出演は、ドニー・イェンと金城武。
ジャッキー・チェンが年齢的にアクションが厳しくなってきた現在、ドニー・イェンだけが、カンフーアクションの後継者だと思っているのだが、その期待を裏切らないものなので満足!
一連のトラブルが金城武が演じる捜査官の好奇心によるものであるのだけど、そこは軽くスルーっつうことで。
参加してます。よろしくで~す
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「捜査官X」★★★★
ドニー・イェン、金城武、
タン・ウェイ、ジミー・ウォング出演
ピーター・チャン監督、
115分、2012年4月21日公開
2011,香港、中国,ブロードメディア・スタジオ
(原題/原作:武侠/WU XIA )
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「ドニー・イェンと金城武の共演を楽しみに劇場へ、
強盗殺人事件の... [続きを読む]
こんばんは。
始めから途中で武侠映画になる映画と知って鑑賞しましたが、期待以上の出来で満足しました。ドニーさんとクララ・ウェイとの戦いが特に凄かったですね。
ところで、香港で公開された時、観客が失笑したシーンがあったとのこと。
よく分からないけれど、ドニーさんが蘇生して左手を返した後の、ドニーさんの兄弟たちの態度の変化じゃないかなという気がしています。話の展開上、敵をジミー御大に絞りたいんでしょうけれど、あれは雑すぎますね。
投稿: よしぼう | 2012年4月29日 (日) 19時11分