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2012年4月 8日 (日)

「タイタニック 3D 」

Titanic 「STAR WARS エピソード1/ファントム・メナス 3D 」に期待するのは3Dとしての面白であったのだが、あまりにもショボい3Dにがっかり。
 「子供達に楽しんでもらうため、視覚的に飛び出す過度な3Dをやめた」らしいが、それだったら3Dを作る必要がないんだけど、大丈夫か?>ルーカス
 多くの人は3D=飛び出てナンボだぞ。
 だって、その分の料金払っているんだから。
 そもそも過去の作品なんかより新作作れ。
 そんなことを考えていたら、なんとジェームズ・キャメロンも「タイタニック」を3Dにするという。
 ったく、お前ら、どんだけ過去の作品にこだわっているんだよ?と思いつつ、3Dを商業映画として定着させた「アバター」のキャメロンが果たして過去の作品をどれくらい3D化するか興味があったので観に行った。
 結論としては、3Dとかもうどうでも良くて、映画は演出と脚本だとつくづく感じた。
 さすがにアカデミー賞史上最多の11部門獲得しただけあるわ。
 長い上映時間なのに思った以上にダレない話展開。
 恋愛を中心としているのに、パニック映画としての見せ場のバランスが絶妙。
 恋愛パートはベタといえばベタなのだが、恋愛に至るまでの見せ方がうまく、これでもかと出てくる二人の恋の障害がどんどん大きくなってくる。
 当然、障害が大きければ大きいほど二人の関係は深くなっていく。
 船が沈み出したからは手に汗握るパニック物になり、浸水してくる水が、まるで襲いかかってくるエイリアンのようだ。
 タイタニックがいかに大きな船であることを見せるための絵作りは巧妙であり、例えばタイタニックの横を通るボートや、普通の客船を配置することによりいかに大きいかを強調している。
 さらにタイタニックを動かす歯車が異常に大きいのも、巨大さを見せるために一役買っている。
 そして、これらは映画館のスクリーンが大きければ大きいほど実物大に近づき迫力を出していく。
 だからこそ劇場で観る意味があるわけで、家の小さなテレビで見ていてもダメなのである。
 レオナルド・ディカプリオは若くて滅茶苦茶かっこよく、そういえば当時はレオ様と女性にもてはやされていたことを思い出した。
 現代のエピソードで出てくるモニターが液晶でないのに1997年という時代を感じた。
 初公開の時は主役の二人を中心に話を追うのが精一杯だったが、さすがに2回目だと色々な細かいところを見ることができるし、当時とは違う見方をしていることに気付く。
 社会人目線だと、タイタニックの船長の気持ちが痛い程わかる。
 あれだけの損害を出した責任は大きく死にたくなっても不思議ではない。
 タイタニックの設計した人の気持ちもわかる。
 もう信用がた落ちだしね。
 自分の隣のおじさんや後ろの女性が号泣していたので、今更かよ?と思ったけど、初めて観る人もいるだろうし、公開当時は満席の状態であっちこっちですすり泣きが聞こえていたことを思い出した。
 確かに今観ても色褪せてない。
 3Dはさすがに「アバター」の監督だけあって立体感はあった。
 ケイト・ウィンスレットの帽子のひさしが飛び出て見えるし、船の上から海を見下ろすとちゃんと距離感が出ていた。
 ジョージ・ルーカスの完全敗北である。
 だけど、3Dはあくまで表現方法でしかなく、脚本と演出が重要であり、その意味でも「STAR WARS エピソード1/ファントム・メナス 3D 」はあまりにも脚本がお粗末であることを感じさせられた。
 あと、若い人は「僕等がいた」や「恋空」よりも、この映画を観た方がいい。
 同じようなベタな恋愛話でも随分違うから。
 

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