「STAR WARS エピソードI/ファントム・メナス 3D」
あれだけ好きで好きでたまらなかったスター・ウォーズだが、ここ最近はすっかり冷め気味で、これが「上がり」というやつなのかもしれない。
毎回毎回、ソフトが発売される度に追加シーンや修正箇所があり、それも改善というより改悪に近いものがある。
だけど、ファンは宗教の信者に近いものがあるので、新しく発売されればせっせとお金を貢いでしまうのだ。
自分の中では映画は初公開が全てであり、その他のヴァージョンアップ版はどうでもいいと思っている。
ソフトだって1983年の吹替がトホホな「水曜ロードショー」版を今でも大事に持っている。
これが録画したくて金を貯めてビデオデッキを買った。
ベータかVHSか悩み、ナショナルのマックロードを16万円で購入。
その2年後には半額近くになってしまうのだが、後悔はしていない。
エピソード1も先行公開を6時間も並んで観た。
シネコンがなかった時代だ。
チケットの先売りはないから仕方ない。
久しぶりのシリーズ新作に興奮したが、エピソード2や3になると何か違和感を感じてくる。
その理由は簡単。
面白くなくなってきたからだ。
確かに特撮の技術は随分進歩している。
しかし、本来の面白さだったスペース・オペラの俗っぽさがなくなり、何か高尚なものになりつつあり、もっといえば映画本来の娯楽作の面白さがなくなっていた。
話はファンしかわからないようなマニアックな方向にいきつつあり、それまでのファンタジーとSFの程よいブレンド加減がなくなってきた。
どちらかといえば、ファンタジー色が強くなってきて、神話のような感じになってきた。
もちろん、それがいいという人もいるだろうが、自分はあまり好きではない。
更には、長年シリーズの中断していた時に、映画の表現方法が変わっていき、正直、ルーカスのセンスが古くなってきた。
しかし、そうは言っても、最強コンテンツであり、ちょっとこねくり回してもファンはついてきてくれる。
そして、伝説の映画であり続けるためには、常に最新の技術でなくてはならないのかもしれない。
当然、そう考えると3D化は必然である。
普通なら新作になるのだが、映画界屈指の最強コンテンツを持っていれば、それを加工するだけで十分なのである。
果たしてエピソード1は3Dになり、その後も順番に3D化していくらしい。
アメリカでは大ヒットしたらしい。
日本もやっと公開だ。
客は異常に少ない。
ちょっと前にブルーレイが出たし、新作でないので食指が動かない人が多いかもしれない。
結論から言えば、全く3Dを感じさせない。
3Dメガネを使って、画面が暗くなったリヴァイバル上映でしかなかった。
あれだけ最新の技術を駆使した映画が、こんな詐欺っぽいのは情けない。
この映画の前に3Dの「タイタニック」の予告編を見たが、同じ旧作の3D化なのに、物凄く立体感があって驚いた。
せめて今回公開されたエピソード1が、これくらいの3Dを感じさせてほしかった。
もしエピソード2以降もこんな感じの3Dであれば、もう観ないと思う。
そこまでの信者じゃないし、もっと面白い映画なんて沢山ある。
悪いけど、ルーカスは絶対にファンをなめていると思う。
もし、一生懸命やって、これだったらもう引退して、キャラクターの使用料や副業で食べていけばいいと思う。
少なくとも映画人ではなく、商売人としては十分成功しているはずなので。
参加してます。よろしくで~す
« 「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」 | トップページ | 「映画 プリキュアオールスターズ New Stage みらいのともだち」 »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 「A Film About Coffee(ア・フィルム・アバウト・コーヒー)」(2016.01.06)
- 2015年映画雑感(2016.01.05)
- 2015のダメ映画②(2016.01.04)
- 2015のダメ映画①(2016.01.03)
- 2015年日本映画ベストテン(2016.01.02)
この記事へのコメントは終了しました。
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 「STAR WARS エピソードI/ファントム・メナス 3D」:
» STAR WARS エピソード1 / ファントム・メナス 3D [風に吹かれて]
公式サイト http://www.youtube.com/starwarsエピソード1はポッドレースのシーンしか面白くなかったのですが、シネコンのポイントが貯まっていたので見てきました。2Dを変換した [続きを読む]
» STAR WARS エピソード1 / ファントム・メナス 3D [映画とライトノベルな日常自販機]
★★★★“プリクエル・トリロジーにはなんとなく違和感を抱いてたけど、ちゃんと観たらスター・ウォーズらしい面白さがあった”自分の中でスター・ウォーズはルーク・スカイウォーカー達が活躍するエピソード4~6(通算1~3作目、オリジナル・トリロジーとも呼ばれる)が絶対的な存在で、その後に制作されたエピソード1~3(プエルクル・トリロジーとも呼ばれる)になんとなく違和感を抱いていたことや、エピソード1~3が公開された頃はあまり映画館に足を運ぶということがなかったので劇場でも、DVDなどでも観たことがなかったの... [続きを読む]
» [映画『STAR WARS エピソード1/ファントム・メナス 3D』を公開前夜祭で観た(超短信)] [『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭]
☆この作品、公開当時、「スターウォーズ」シリーズの括りでは、ファンから非常に評判が悪かった記憶があるのだが、私には非常に面白かったもんだ^^
クライマックスで、可愛いアナキンが予想外の大活躍をするが、当時、「なんだよ、この都合の良過ぎるガキの活躍は! ...... [続きを読む]
» 映画「スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス 3D 」名作のはじまりを再度大スクリーンで [soramove]
「スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス 3D 」★★★★☆
リーアム・ニーソン、ユアン・マクレガー、
ナタリー・ポートマン、ジェイク・ロイド、
イアン・マクダーミド出演
ジョージ・ルーカス監督、
136分、2012年3月16日公開
2011,アメリカ,20世紀フォックス
(原題:STAR WARS EPISODE1 THE PHANTOM MENACE 3D )
人気ブ... [続きを読む]
» STAR WARS エピソードI/ファントム・メナス 3D [A Day In The Life]
劇場にて鑑賞
解説
1999年に公開され、世界中を熱狂させたSF映画の名作『スター・ウォーズ』
シリーズの序章の新バージョン。
最先端デジタル・テクノロジーをフル投入しただけではなく、初公開時には
見られなかった3分間の映像を追加収録し、パペットであった人気キ... [続きを読む]
» シネトーク106:特別企画『STAR WARS EPⅠ 3D&ピープルvsジョージ・ルーカス』 [ブルーレイ&シネマ一直線]
面白い映画には愛を捧げ、そうでない映画には鉄槌を下す
てるおとたくおの
ぶっちゃけシネトーク
SPECIAL
●今日のちょい気になることシネ言
「俺が死んだら墓に『スター・ウォーズ』のブルーレイBOXも一緒に入れてくれ」
シネトーク106... [続きを読む]
» 『スター・ウォーズ/エピソード1~ファントム・メナス~3D』(2012) [【徒然なるままに・・・】]
久しぶりに大画面で「スター・ウォーズ」を見たなあという満足感を味わうと同時に、「これ、3Dにする意味あるの?」という素朴なギモンが沸いてきました。
最初から3Dを意識した画面作りがなされていない作品を、無理矢理3D化したところで効果の程は知れてますね。
確かに画面に奥行きが感じられるようになったショットもあるにはありますが、全体の印象としては驚くほど変わってません。途中でメガネが邪魔になっただけでした。
興行的にもかなり厳しいようです。
配給元の期待を大きく下回る結果だそうですが、も... [続きを読む]
» STAR WARS エピソード1/ファントム・メナス 3D 評価★★★★90点 [パピとママ映画のblog]
遠い昔、はるか彼方の銀河系。平和だった銀河共和国に混乱が訪れていた。通商連合は辺境の惑星との交易ルートヘの課税問題に決着をつけるべく、武装艦隊で惑星ナプーを武力封鎖。即位間もない若き女王アミダラは連合の要求を拒否し、事態は悪化。元老院は調停のため、二人...... [続きを読む]
« 「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」 | トップページ | 「映画 プリキュアオールスターズ New Stage みらいのともだち」 »
コメント