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2012年3月18日 (日)

「STAR WARS エピソードI/ファントム・メナス 3D」

Swep1_d あれだけ好きで好きでたまらなかったスター・ウォーズだが、ここ最近はすっかり冷め気味で、これが「上がり」というやつなのかもしれない。
 毎回毎回、ソフトが発売される度に追加シーンや修正箇所があり、それも改善というより改悪に近いものがある。
 だけど、ファンは宗教の信者に近いものがあるので、新しく発売されればせっせとお金を貢いでしまうのだ。
 自分の中では映画は初公開が全てであり、その他のヴァージョンアップ版はどうでもいいと思っている。
 ソフトだって1983年の吹替がトホホな「水曜ロードショー」版を今でも大事に持っている。
 これが録画したくて金を貯めてビデオデッキを買った。
 ベータかVHSか悩み、ナショナルのマックロードを16万円で購入。
 その2年後には半額近くになってしまうのだが、後悔はしていない。
 エピソード1も先行公開を6時間も並んで観た。
 シネコンがなかった時代だ。
 チケットの先売りはないから仕方ない。
 久しぶりのシリーズ新作に興奮したが、エピソード2や3になると何か違和感を感じてくる。
 その理由は簡単。
 面白くなくなってきたからだ。
 確かに特撮の技術は随分進歩している。
 しかし、本来の面白さだったスペース・オペラの俗っぽさがなくなり、何か高尚なものになりつつあり、もっといえば映画本来の娯楽作の面白さがなくなっていた。
 話はファンしかわからないようなマニアックな方向にいきつつあり、それまでのファンタジーとSFの程よいブレンド加減がなくなってきた。
 どちらかといえば、ファンタジー色が強くなってきて、神話のような感じになってきた。
 もちろん、それがいいという人もいるだろうが、自分はあまり好きではない。
 更には、長年シリーズの中断していた時に、映画の表現方法が変わっていき、正直、ルーカスのセンスが古くなってきた。
 しかし、そうは言っても、最強コンテンツであり、ちょっとこねくり回してもファンはついてきてくれる。
 そして、伝説の映画であり続けるためには、常に最新の技術でなくてはならないのかもしれない。
 当然、そう考えると3D化は必然である。
 普通なら新作になるのだが、映画界屈指の最強コンテンツを持っていれば、それを加工するだけで十分なのである。
 果たしてエピソード1は3Dになり、その後も順番に3D化していくらしい。
 アメリカでは大ヒットしたらしい。
 日本もやっと公開だ。
 客は異常に少ない。
 ちょっと前にブルーレイが出たし、新作でないので食指が動かない人が多いかもしれない。
 
 結論から言えば、全く3Dを感じさせない。
 3Dメガネを使って、画面が暗くなったリヴァイバル上映でしかなかった。
 あれだけ最新の技術を駆使した映画が、こんな詐欺っぽいのは情けない。
 この映画の前に3Dの「タイタニック」の予告編を見たが、同じ旧作の3D化なのに、物凄く立体感があって驚いた。
 せめて今回公開されたエピソード1が、これくらいの3Dを感じさせてほしかった。
 もしエピソード2以降もこんな感じの3Dであれば、もう観ないと思う。
 そこまでの信者じゃないし、もっと面白い映画なんて沢山ある。
 悪いけど、ルーカスは絶対にファンをなめていると思う。
 もし、一生懸命やって、これだったらもう引退して、キャラクターの使用料や副業で食べていけばいいと思う。
 少なくとも映画人ではなく、商売人としては十分成功しているはずなので。

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