「ホーボー・ウィズ・ショットガン」
今でこそ入れ替え制のシネコンが当たり前だが、昔は自由入場、2本立て、3本立てが当たり前で、金がなくて封切りは観ることができなくても、二番館や三番館で封切り作品二本立て興行をやってくれた。
さらに地方では封切り作品と同時上映でB級・C級の映画を公開してくれることもあり、時にはメインより併映作の方が面白い時もあった。
安っぽいけど面白いアクションやホラーは、毎日が冴えない生活の人にとっては一時の憂さ晴らしになっていた。
そして、そういう掘り出し物を探すのも映画ファンの楽しみでもあった。
クエンティン・タランティーノ監督とロバー ト・ロドリゲス監督による二本立て映画「グラインドハウス」は、そんなメインではく併映作として上映されるような映画を比較的豪華キャストで、金かけて作ったものだ。
そして、その公開記念として開催されたフェイク予告編コンテストでグランプリに 輝いた作品を1本の映画として長編化したのが、「ホーボー・ウィズ・ショットガン」らしい。
ホームレスの中年オヤジが街の無法者たちを相手にショットガンをぶっ放し問答無用の制裁を加えていくという、これまたシンプル話で、とりあえず申し訳程度の話はあるが、ひたすら殺しまくるのが最大の見所だ。
主演がルトガー・ハウアーなので、とてもB級ではない。
そして、こういう出演者もスタッフもそれなりの場合は、「一流の俺達がこんなB級映画を作るんだぜ」という、どこか上から目線の雰囲気が漂っていることが多いのだが、ルトガー・ハウアー自身がB級路線なので、それ程違和感もなく、逆にこの手の映画にも出る太っ腹なところを評価したい。
しかし、残念なことに、若干テンポが悪いところもあり、5分に一度のショック描写の連続という売りなのに山場ばかりで逆に平らになってしまい、メリハリをなくしている。
同じような感じの映画でも「マチェーテ」の方が遥かに面白い。
監督はジェイソン・アイズナー。
暴力&グロはいいんだけど、ケレン味に欠けるのが残念。
参加してます。よろしくで~す
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